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武士の一分(いちぶん) (2006)

監督
山田洋次
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3.66 / 評価:1983件

解説

山田洋次監督の藤沢周平時代劇映画化三部作の最後を飾るヒューマンドラマ。主演に『2046』で世界にも活躍の場を広げた木村拓哉を迎え、幕末に生きる武士の名誉と夫婦のきずなを描く。妻役の檀れいやかたき役の坂東三津五郎ほか、緒形拳や桃井かおりなど、日本を代表とする実力派俳優が勢ぞろいする。「武士の一分」とは、侍が命をかけて守らなければならない名誉や面目の意味。そのタイトルが指し示す人間ドラマは、観るものの心を揺さぶる感動巨編。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

下級武士の三村新之丞(木村拓哉)は、妻の加世(檀れい)とともに幸せに暮らしていた。しかし、藩主の毒見役を務め、失明してしまったことから人生の歯車が狂い始める。妻が番頭の島田(坂東三津五郎)といい仲であることが判明し、絶望のなか離縁を決意。愛する妻を奪われた悲しみと怒りを胸に、新之丞は島田に“武士の一分”を賭けた果し合いを挑む。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2006「武士の一分」製作委員会
(C)2006「武士の一分」製作委員会

「武士の一分」木村拓哉はオレ流の演技スタイルを崩さず

 台詞を話した後クスリと笑うオレ。お堀で遊ぶ子供にちょっかいを出すフレンドリーなオレ。巨匠・山田洋次監督だろうが、時代劇だろうが、木村拓哉はオレ流の演技スタイルを崩さず。三船敏郎がそうであったように、これこそがスターの証である。

 相手役の妻・加世を演じる壇れいも可憐で、顔に皺一つない美男美女をただ眺めている分にはいいが、本作品のテーマである夫婦の機微とやらはどうも心に響かず。物語の山場である、失明して仕事に就けなくなった新之丞(木村拓哉)が、加世の裏切りを責めるシーン。この時代、不義密通は重罪だ。夫を思い苦渋の決断で上役に身を捧げていたわりには、加世、事実を認めるのが早過ぎ。一方の新之丞も、原作では歳月を経るにつれて五感を研ぎ澄まされ、加世の異変に匂いやちょっとした動きで気付くのだが。この夫婦ならではの、無接触の愛の交換をもう少し、生かして欲しかったところだ。

 同性も憧れる不良性、共演者との快活なセリフのやり取り、そして剣道経験を生かしたキレの良い殺陣は木村の魅力だ。同じ時代劇をやるなら、ジョージ秋山「浮浪雲」の新さんや、山本周五郎「どら平太」の平さんがお似合い。挑戦する心意気は買うが、木村拓哉が木村拓哉であり続けるのならば、演技派の道よりスター街道を突っ走って欲しい。(中山治美)

映画.com(外部リンク)

2006年11月23日 更新

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