アメリカ映画・・・隔世の感。
- Kainage_Mondo さん
- 2006年9月10日 18時44分
- 閲覧数 1674
- 役立ち度 56
- 総合評価
かっちり構成された上出来の映画。ヨハンソンも、今まで多かった大人しい辛抱役でなく、実生活の彼女に近いのではないかと思わせる役柄で、水を得た魚の如く魅力全開!控えめな表現でもかなりセクシーであり、激しさを秘めながら一途な女を演じて見事であった。終始卑屈で落ち着かない感じのマイヤーズの表情も印象的で、ラスト近くの団子理屈は、嘗てのウディ・アレン映画に溢れていた皮肉・箴言、そして意図的に情けなくした愚痴、を思い出させ思わずニヤリ、なのだが・・・・アメリカ映画はいつからこんな風になってしまったのかという嘆きも一方で強く感じる映画であった。「運」でどうにでも転ぶのか、人生も所詮そうなのだという表現は「ミスティック・リバー」以来かもっと昔からのものか、勧善懲悪は底が浅いのか、性的表現や暴力以上に青少年に見せてはならぬものが映画には存在する筈だ。諦観を大人の表現と言うならそれは違う気がする。そこまで考えさせる意図があったとしたら、ウディ・アレンはやはり偉大だ、ということだろうが。
詳細評価
イメージワード
- 知的
- 切ない
- セクシー
このレビューは役に立ちましたか?