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ハード キャンディ
2006年8月5日公開

ハード キャンディ

HARD CANDY

1032006年8月5日公開

de_********

4.0

曖昧さを許せるか否か

エレン・ペイジ出演ということで見てみました。当時彼女にアンテナを張っていなかったせいか、気にも留めなかったタイトルだったんですが、レビュー数見るに、結構な話題作だったようですね...お恥ずかしい。 観賞後の感想としては、映画としてはとても興味深いしセンスにあふれているけれど、あまりいい気分は残らなかったかな、といったところ。湊かなえ氏原作の映画「告白」を見た後も同じような感覚が残ったことを覚えています。 この映画のアートワークで頻繁に登場するトラバサミの罠。このアイテムが映画を表現するアイテムとしてとても秀逸だと感じました。とりわけ国内版セルDVDデラックス版のアートワークは素晴らしい。何故載せない、Yahoo!映画。彼女は罠にはまったのか、それとも仕掛けた帰りなのか...。そんなことを考えると、この映画に対する興味がグッと湧いてくる。 自分が見たのは北米版BDで異なるアートワークでしたが、これも不安げな表情のヘイリーと、ギラギラとした眼で不気味な笑みを浮かべるジェフ、そして2人の間にトラバサミという見事なミスリード^^; 家の中で繰り広げられる言葉のどつき合い...だとよかったんですが、ヘイリーがあらゆる面で征服し蹂躙してしまった印象。なのでジェフが繰り出すカウンターの言葉がせいぜいネコパンチ程度にしか感じられず、肉体的には反撃のしようがないという状況。かたやヘイリーの繰り出すジャブは一撃一撃がことごとくクリティカル。最初こそ「痛くないよ?」と強がっていたジェフだが、状況がそれを変えてゆく。一方で、ヘイリー自身はとても弱く、来訪者に動揺し、劣勢になるや焦りを隠さないという、普通の14歳の一面の描写が印象的でもある。 シーンやセリフ、善悪やひいてはオチに至るまでに曖昧さだらけ。悪をくじいてハッピーエンドでもない、真相が解明されてめでたしとも言いきれない。だけど、見てから色々と各々感慨にふけることはできる一本ではないかと。描写が結構キツいので免疫のない方はご注意を。あんなにもリアルな痛みはダニエル・クレイグの拷問以来かも^^; 性別、年代、性的志向(SかMか)なんかで評価が割れそうなゆらぎをもっている不思議な映画。間違いなく言えるのは、エレン・ペイジを語る上でこの作品は欠かせないということでしょう。 ☆3つのつもりでしたが、レビューを書きながら色々と思い出していたらなんだか満足度が増しました。ということでオマケの☆4つ。

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