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ポセイドン・アドベンチャー (2005)

THE POSEIDON ADVENTURE

監督
ジョン・パッチ
  • みたいムービー 10
  • みたログ 117

3.24 / 評価:38件

映像的には秀逸です

  • cyborg_she_loves_me さん
  • 2018年5月21日 1時34分
  • 閲覧数 455
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

 1972年のあの原作が、当時の金額で1200万ドルを投入して作った映像より、このテレビ版の方が、映像のリアリティは格段に上です。
 CG等の撮影技術の進歩ももちろんあるけど、実際にものすごいセットと大量の水を使っているのも事実。その徹底ぶりは賞賛に値すると思います。
 これ見た後で72年版を見直すと、最初の転覆のシーンとか、まったく貧弱に見える。

 でも、それは映像に限ってのこと。
 ストーリー的には一転して、不満なところ、奇妙なところがいっぱいあります。

 転覆の原因をアラブ系イスラム教徒の爆破テロに置き換えるのは、いかにも欧米人のアラブ人に対する偏見・敵意をありありと表わしていて不愉快です。
 船の両側に仕掛けられた爆薬の片側だけ爆発を止めたために船が傾いた、というところまではわかりますが、そこから180度裏返しになることは、物理的にありえないでしょう。現代の船舶は仮に1箇所で浸水しても水が全体に広がらないように作ってあります。
 3時間のドラマにするために、転覆までの部分がやたらに長い(1時間近く)のも、ちょっと退屈しますね。

 ルトガー・ハウアーさんは、ちょっと見ない間にぶくぶくに太ってて、これで72年版のジーン・ハックマンさんのスコット牧師に相当するような大活躍ができるのかなと心配しながら見てたら、案の定、彼はあんまり活躍しません。
 「ヒッチャー」や「ブラインド・フューリー」なんかの彼が目に焼きついてるファンから見ると、ちょっと寂しいですね。撮影中に本気で心臓麻痺とか起こさないように、いたわりながら撮影してる、って感じが「みえみえ」で。

 72年版の方は、公開以来、もうそれこそ何回見たか覚えてないというぐらい何度も見ましたが、ボーイのエイカーズが水に飲まれるシーン、おデブのローゼンばあちゃんが潜水のあとで息を引き取るシーン、スコット牧師が神に抗議しながらバルブを回すシーンなど、もうぜんぶ覚えちゃってるのに何回見ても泣けて泣けて仕方がないんですが。
 ところがこのリメイクの方は、同じシーンを見ても「ああそうですか」って感じで全然感情移入しないのは、なんででしょうかね。全体に、映像はものすごくリアルなのに悲壮感がない。
 ちなみにこのドラマでは、ルトガー・ハウアーさんのシュミット牧師は死にません。平然と最後に救出されてます。

 ただまあ、映像的にすごく秀逸なのは事実で、(最初の退屈な1時間ばかりを除けば)けっこうのめり込んで見せてくれるのも事実です。
 72年版と違って、地上スタッフの事故への対応ぶりが詳細に描かれているのも、ストーリーにリアリティを加えるのに貢献してますね。

 あ、書き忘れてましたが、時代設定は21世紀時点に改変されてますんで、72年版では警部補だったロゴ(アーネスト・ボーグナインさん)が、こっちでは「シー・マーシャル」に変わっていたり、遭難者からのEメールが重要な役割を果たしたり、なんてところも、現代の我々にとってのリアリティを加えているポイントですね。

 ってな感じで、あんまり過剰に期待しなければ、それなりに楽しませてくれる作品ではあります。積極的に、お勧めする、ってほどではありませんけど。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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