2006年6月17日公開

母たちの村

MOOLAADE

1242006年6月17日公開
母たちの村
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作品情報上映スケジュールレビュー

あらすじ・解説

コレ(ファトゥマタ・クリバリ)は西アフリカの村で、第一夫人(マイムナ・エレーヌ・ジャラ)らと平和に暮らしていた。ある朝、4人の少女が“モーラーデ(保護)”を求めて彼女の家に駆け込んでくる。自分の娘(サリマタ・トラオレ)にも割礼を受けさせなかったコレは彼女たちを保護することを決心し、玄関に縄を張る。

シネマトゥデイ(外部リンク)

作品レビュー(22件)

勇敢30.4%切ない23.9%泣ける10.9%悲しい8.7%知的8.7%

  • mee********

    5.0

    民族の伝統と人権の対立を扱った秀作

    女性器の切除という日本人にはは全く 想像できない問題を扱った映画です。 この映画の舞台となった村では、 まだ小学生ぐらいの少女の女性器を切除する という伝統が存在するのですが、 その施術が原因で命を落とす少女が後を絶ちません。 ある母親がその施術に反対するのですが、 村の因習や宗教上の理由が彼女に立ちはだかります。 ここでは民族の伝統と人権の対立というテーマが 扱われているのですが、単にテーマが深いだけではなく 美しいアフリカの景色、日本では無名(たぶん素人)の 俳優の自然な演技、涼やかな音楽と映画として必要な 要素も揃っています。 本当にこういう問題って難しいと思う。 外人に「クジラを捕るな」とか言われると 日本人としては面白くない。 しかし、この映画をみてしまうと、 アフリカの人に対して、 「すみません、少女の性器切除は止めませんか」 と、言いたい気持ちになってしまいます。 他国の問題だったとしても 子供の生命や身体を損ねる様な慣習や伝統に対しては、 国際社会が禁止を提案していく必要があるのかな、 見て見ぬふりは出来ないのかな~ などと感じた次第です。

  • zun********

    4.0

    素晴らしい色彩のなかに潜む因習

    アフリカの小さな村で今も行われる女子割礼の問題を鋭くえぐった骨太の作品。 割礼によって少女が命を奪われたり、セックスの時や出産時にも多大な苦痛と危険を孕んでいる有様が容赦なく突きつけられる。この現実は今も各地で残っており、ただただこのような残虐な行為が撲滅されることを祈るのみである。 それにしても、アフリカの自然美、そこに住む人々の服装、建物ややかんに至るまでとてもカラフルでその美しさは衝撃的。そして、そこに住む人達の底抜けの明るさにも惹きつけられる。

  • jac********

    5.0

    ところ違えば。

    女性器切除(割礼)のお話。実際に行われているそうですが、アフリカ全域で行われているのではなく、主には中央アフリカよりやや緯度の高い地域で行われているそうです。ちなみに、ユダヤ教では男性器の包皮を切除するそうです。割礼を扱った作品は珍しくカンヌ映画祭である視点部門でグランプリ受賞もうなづける。割礼が出てくるほかの作品は、自分の知ってるものだと「ぼくの国、パパの国」ぐらいかな。 映画自体のストーリーは、女性割礼に村の女たちが反対して、最終的に割礼をやめさせるに至るというもの。映画中も描かれているが、割礼で死ぬ子供は少なくないそうです。逆に、子供を生んだ女性の女性器を縫ってしまうという地域もあるそうです。夫への貞節を保つためだそうですが、日本に住む私からするとおそろしい…。 まだまだ未開な土地の多いアフリカですが、これから経済が発展すれば都市化が進むでしょうから、個人主義化も進むでしょう。こうした村の掟というか風習も変わっていくのでしょうね。これからのアフリカの発展に期待…。

  • mar********

    5.0

    伝統を破る勇気

    とても失礼な表現であることは承知ですが、昔から、アフリカ原住民の生活のドキュメンタリー番組を見る度、「この国に生まれなくてよかった」と思っていました。 体の一部に穴を開けたり、切り落としたり…。当然麻酔も鎮痛剤も使わないわけですから、子供たちは痛がって泣き叫びます。 そして、どうして原住民たちは先進国の文化を取り入れようとしないのかも、疑問に思っていました。 この映画の主人公コレは、そんな伝統としての「割礼」を食い止めるため、勇気ある行動に出ます。 我々から見れば、病気でもない体の一部にナイフを入れるなど、無意味なだけではなく残酷な行為であり、コレの考えはどう見ても正しいのです。 でも、この村では長年続いてきた伝統であり、住民は皆それが当たり前だと思っているわけです。 いくらラジオで先進国の情報が入ってこようと、住民の意識を変えることは安易ではありません。 最後は、鞭で打たれて傷だらけになりながらも、主張を守り通したコレ。 しかし、最終的にコレが英雄として崇められたのは、あくまでこの映画が先進国の視点で作成されたものだからかも知れない…とも思いました。

  • kok********

    5.0

    基礎知識が無い人にも

    FGM…女性性器切除、という土着の慣習を扱い、 明るい未来への第一歩を示した人間賛歌的映画。 アフリカ人男性の撮った作品であるからこそ、 素晴らしい出来となったのだろう。 近年…1985年~2010年現在まで…、 国際法の手の届かないところにあった民族的アイデンティティーの如何なるかを、 様々なところで様々な団体が語り、動いている。 幼女の外性器を切り取り、大陰唇を縫い合わせるというのは、 WHOの定めるところの第三タイプのFGM。 ファラオ式とも言われ、一番女性に害がある外科的処置である。 日本に生きる我々にとっては、 「ヤメテー!!!かわいそう!」な慣習。 「マジで、今すぐやめさせるべき。」な慣習。 だが、そうカンタンな話ではない。 映画では、ハッピーエンドである。 しかし、この映画のようにこの因習が晴れて終わりを迎えることは、 あくまで希望的観測であり、現実はあまりにも残酷だ。 現在もアフリカ中西部では“割礼”“お清め”という名目で、 この儀式は行われ続けている。 中西部全体が第三タイプの<縫合>をやっているわけではないし、 ケニアなどでは昨今、FGMの根絶が期待されている。 確かに、国際法の世界的横断は間違っていなかったらしく、 “第三世界”はひとつの地球に還元されようとしているのではないか、 と私は思う。 私は女である。 もちろん、外性器は今も溌剌としてここにある。 だからこそ、少しでも多くの人間にこの慣習を知ってもらいたい。 宗教は何の関係も無いのに、 「宗教上の理由」と言い訳をする父権的な人間たちの愚かさを、 観て知ってもらいたい。 男性の皆さんもご安心を。 本作では父権的な男性たちも、 「人間ってなんだか愛くるしい」 という視点を損なうことなく描かれているから。

スタッフ・キャスト

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基本情報


タイトル
母たちの村

原題
MOOLAADE

上映時間

製作国
フランス/セネガル

製作年度

公開日

ジャンル