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パビリオン山椒魚 (2006)

監督
冨永昌敬
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2.26 / 評価:167件

解説

自称天才レントゲン技師が、国宝のオオサンショウウオを巡って繰り広げる奇妙な新感覚サスペンス。短編シリーズ『亀虫』で注目を浴びた新人監督富永昌敬の長編デビュー作。主演のオダギリジョーが、脱力系の演技でレントゲン技師をコミカルに演じる。ヒロインの香椎由宇をはじめ、KIKI、きたきまゆ、津田寛治など、個性的ぞろいのキャストも魅力。若い才能が集結した、まったく新しい日本映画に仕上がっている。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

自称21世紀の天才レントゲン技師・飛島芳一(オダギリジョー)のもとに、香川(光石研)と名乗る男がやってきた。彼は、芳一にサラマンドル・キンジロー財団の動物国宝である、オオサンショウウオのキンジローを盗み出し、レントゲン撮影するよう依頼する。ところが、芳一はキンジローの誘拐に失敗してしまい……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2006 パビリオン山椒魚パートナーズ
(C)2006 パビリオン山椒魚パートナーズ

「パビリオン山椒魚」世界が変わるのではないかという妄想を抱かせる映画

 山椒魚がどれくらい長生きするのか知らないが、この映画では、150歳となる山椒魚を巡って人々が目を血走らせる。19世紀に開催された3度のパリ万博に、特別大使として出席したこの由緒正しい山椒魚は、しかし何をするわけでもない。ただそこにいるだけだ。何しろ3000万年前の地層から出土した化石も、現在と同じ骨格をもっているという「生きる化石」。

 たとえばそれを、映画のスクリーンのようなものとして考えてみることが出来る。スクリーン自体は何ものでもない。そこにさまざまな物語が投射される。同時代の出来事、過去に起こったこと、そして遥か未来に起こるかもしれないこと。さらには現実にはあり得ないこと、お伽噺、夢物語、幽霊や怪物など想像上の生き物たちも登場し、死人さえも甦る。世界のすべてを遥かに超えた果てなき世界が、そこには広がっているのである。

 人々がそれを手に入れようと必死になるのも無理はない。その目眩く世界が、この映画でも展開する。山椒魚を巡るサスペンス、ミステリー、ホームドラマ、アクション、そして愛と革命! あらゆるジャンルと人生がそこで交錯し、新たな世界への扉が開かれる。生命の歴史が変わる。そんな妄想を抱かせる映画である。いや、それもただそこにいるだけの山椒魚の罠なのかもしれない……。(樋口泰人)

映画.com(外部リンク)

2006年9月14日 更新

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