ブニュエル、ダリ、ロルカは学友だったんだ
- bakeneko さん
- 2020年11月26日 7時45分
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いきなりすみません!―スペイン出身の有名な芸術家―映画監督のルイス・ブニュエル、画家のダリ、詩人のロルカは同じ時期にマドリードの王立美術アカデミーに入学し、学生館で集団生活中に知り合った友人同士でした(同性愛傾向のあったロルカはダリに恋していたとも…)。
1930年代のスペイン:トレドを舞台にした冒険アドベンチャーで、主役はブニュエル、ダリ、ロルカの三人という荒唐無稽な設定に惹かれる作品で、劇中にはブニュエルを中心とした様々な彼らの作品へのオマージュが鏤められています。
晩年のメキシコシティでブニュエルが次回作の構想を練っている。その作品は嘗て友人だったブニュエル、ダリ、ロルカが1930年代のスペインのトレドで“過去現在未来を映し出すソロモンのテーブル”を探索する冒険譚だった…というお話で、あとはブニュエル作品へのオマージュがぎっしり詰まった“自由の幻想”へと飛躍してゆきます。
3人の個性もしっかり再現されていて、ブニュエルとダリは「アンダルシアの犬」を合作した直後(ダリはミューズ“ガラ”と知り合ったばかり)であります。
ブニュエルのライフテーマであったキリスト教に加えて、イスラム、ユダヤ、古代宗教(カバラ)なども絡んできますし様々な作品名と批評も出てきます(「銀河」のファンの神父って…)、劇中にダリの「水の影に眠る犬を見るため非常に注意深く海の皮膚をもちあげる少女である私」を再現したり、ロルカの言葉を引用したり…と山陰の業績を知っているとより楽しめる作品で、オープニングタイトルバックに出てきたあの人造人間のまさかのクライマックスでの出現には驚かされますよ!
ねたばれ?
1、劇中の使われるーブラームスの第4交響曲は「糧なき土地」、“トリスタンとイゾルデから愛と死”は「黄金時代」のバックに流れていました。
2、ブニュエルがフリッツ・ラングに私淑していて、「死滅の谷(死神の谷)」が彼を映画製作に導いたと公言しています(本作のマリア?は眼がちょっと細いですよね)
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