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魔女 (1922)

HAXAN

監督
ベンヤミン・クリステンセン
  • みたいムービー 3
  • みたログ 11

3.83 / 評価:6件

雄山羊さんとマイムマイム

  • bakeneko さん
  • 2009年6月23日 17時35分
  • 役立ち度 8
    • 総合評価
    • ★★★★★

中世西洋精神史の暗黒面としての“魔女”と言う存在を真面目に考察した、学術的興味に満ちた文化的作品であります。
えー、オタクなんかやっていますと、(便利な情報源として)色んな人から“この映画ってどんなの?”と訊かれることが良く有ります。
特に本作は、観ている人が少ない&レンタル屋に置いていない率が高いので、“わざわざDVDを買ってまで見る価値があるか”迷うところなのか、沢山の人に感想を訊かれました。
で、解説ですが、
まず本作品は、“まともな映画としての形式を成していません”
冒頭に“御配りしましたパンフレットを見て下さい”とナレーションが入りますが、この映画は“学術講義の試料映像”として、絵+ナレーションで構成されています(全部で7章に分かれています)。そして、魔女の成り立ちから、発展、科学的解釈へと、再現映像や図版を交えながら終始真面目に講釈してくれます。従って、普通のホラー映画を期待した観客には“漫画を楽しむつもりで買った本が、文化史の教科書だった”様な失望感を与える可能性が大であります。

唯、一貫したストーリーの作品ではないのですが、では“学校の抗議みたいで全然面白くないか”と言われるとそう言う訳でもないのであります。その理由は、中世の魔女伝説を再現した映像の幻想性と迫力にあります。当時信じられていた“魔女&悪魔”の跳梁跋扈する様を描いた映像は結構長い独立したシークエンスで語られているのですが、暗黒面のパワーに満ちていてすこぶる魅力的であり、“欧米人の精神文化の根底に有るもの”の具象化として興味深いものであります(ちょっと、パゾリーニの艶笑文学シリーズを連想させてくれます)。
そして、“魔女”が存在せざるを得なかった“中世の抑圧された精神状態”と、現代にも連綿として受け継がれている、“神秘主義へのあこがれ”&“集団ヒステリー”の問題点を提示するに至って、本作は“人間の精神構造に置ける問題”に気づかせてくれるのであります。

一般的な娯楽作を求める人には“真面目すぎる”作品ですが、この映画を見ることで、中世文化の理解を深めることが出来る作品であります(魔女の見分け方も分かりますし♡)(魔女達の楽しそうなサバトシーンで盛り上がるのが一番手っ取り早い鑑賞法ですけど)。

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