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DEATH NOTE デスノート the Last name (2006)

監督
金子修介
  • みたいムービー 455
  • みたログ 8,153

3.88 / 評価:2,963件

正義を問う

  • poppies_garden さん
  • 2007年7月15日 23時36分
  • 閲覧数 121
  • 役立ち度 23
    • 総合評価
    • ★★★★★

想像してたのと少し違いました。
サスペンスというよりミステリアス・ファンタジーですね。
頭脳戦云々のコピーがあったのでもっとタイトでクールかと思いきや、思いのほかデリケートな作品でした。
これ思春期に観たらハマッただろうなぁ。
<正義>とは何かを真正面から問うなんて今ではとてもできないけれど、誰だって10代の頃はそんな事考えましたよね。
そんな事ばっかり考えてた、といってもいい位。
今<デス・ノート>を差し出されても受け取らないけど、ライトの気持ちはすごくよくわかってしまいました。
毎日TVから聞こえてくる犯罪と被害者の悲鳴、家族の慟哭。
法律ってなんて無力なんだろうと、さらに無力な自分への怒りをこめて、デス・ノートに名前を書くライト。
死を司る新世界の神?それが神などではない事を知りながら、<何がどうあっても正しい何か>を求めて、力を得られるなら悪魔にでも死神にでもなってやろうという、その怒りが悲しい。
無表情の下で、家族や恋人の前でのわざとらしい演技の下で(下手な演技をする絶妙な演技!藤原竜也名人芸!)、一人また一人と奪った命の代償に理屈ぬきで壊れてゆくライトの心、本来のライトにとっての正義。
正義感が強く真面目で頭の良いライトが次第に闇を纏っていく様子と、エキセントリックなエルがライトとは反対に穏やかに現実感を帯びてゆく感じが、シンメトリーを成していていい。
捜査をはじめはまるでゲームのように弄んでいたエルが徐々に目覚め、最期はその命を賭して戦う姿こそは、本来のライトが目指したものだったのかもしれません。
<L>とは、<ライト>のLでもあったのでしょうか。
エルと夜神総一郎の最期の会話と、エルの最期のナチュラルな笑顔に、切なくもほっとしました。

それにしても3人のキラの中でミサだけが生き残るのは、彼女が犯罪被害者だったからでしょうか?
だとすればこの作品、ささやかにキラの正義を肯定しているととるべきでしょうか?
リュークが最期にライトの名前を書いたのは、肯定しつつも許容すべきではないから?
その答えは、観る人によって違うのでしょうね。
また違うべき。
多様な正義があればこそ、人は不完全な法律を律することが可能になるでしょうから。
正義を問うのに<神>など要りません。
人間が長年にわたって培ってきた知恵と良心を信じたいものです。
同じ人間として。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

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