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神童
2007年4月21日公開

神童

1202007年4月21日公開

mac********

1.0

日本人って本当に映画が下手になったと思う

原作が大好きだっただけに許せない。 もちろん、原作どおりにせよとは言わない。変えたって構わない。でも変えたら変えたで最低限のつじつま合わせはしてほしい。 いちばん大きな原作改変は、小学生のヒロインうたを、13歳の中学生にして、しかも年より10歳は老けてみえる成海璃子をキャスティングしたこと。成瀬うたの身勝手さ、奔放さは、小学生だからこそ活きる(女の子って、中学生になったとたん、同じ人間かと思えるくらい女らしくなるもんだよ)。成海璃子が、大勢の前で「おしっこ」と言ったときは、椅子から転げ落ちそうになった。変に設定変えず、見た目は大きくて老けてる小学生ってことにすればよかったんだよ。それならそれで、見た目の早熟さと内面の幼さのギャップを活かせたのに。 いや、無理だな。この作り手たちに、そんな繊細な神経はない。だって、もう一人の主人公のわおは、演奏は下手でも、伴奏者として主役を活かす才能の持ち主という設定。だから、うたはわおを必要としているのだが、松山ケンイチの粗暴な演技(というより、粗暴に演出した作り手)のせいで、二人の関係性がよく分からなくなっている。うたが、わおの部屋で一晩過ごすシーンがあったけれど、八百屋夫婦、よく許したよな。原作どおり小学生って設定でも、かなり微妙なのに。 脚本もかなり雑。うたは亡き父親と同じ耳の病気を患っていて、しかも父親はその病気のせいで自殺したかもしれないという設定なんだけど、それを知ってるわおも、他の人たちも、誰も彼女を病院に連れていかない。終盤の松山ケンイチのいちいち不審な行動はなんだったんだろ。警備員を振り切って会場に乱入したのはぬいぐるみを渡すため?(誰かに頼めばすむ話じゃん) 一番の問題は、うたが天才ピアニストだとわかる場面を、最初のほうに持ってこなかったこと。だって最初に弾く曲って「花の歌」だぜ。小学生の発表会用の曲じゃん! 何度か弾くなんとかってお菓子のように甘ったるい曲もご同様(簡単そうだし、たいしていい曲じゃないし)。みんなが集まってきて聞き惚れる演奏とはとても思えない。だから、話全体の説得力皆無。そのくらいの計算もできないのか、この作り手たちは! あと、いらん脇役多すぎたね。吉田日出子も貫地谷しほりも、イヤミな大学教授も全部いらなかった。半端に原作を活かす真似はやめてほしい。とにかく、さそうあきら先生に百回土下座して謝れ!

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