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エンブリヨ

エンブリヨ

EMBRYO/CREATED TO KILL

104

hir********

4.0

「幸福」とは、何か?

どもっ!お昼は、ナニ食べましたか? 行きつけの「とんかつ屋」に入ったら、パツキンの今風の外人姉ちゃんが、 帽子かぶったまま、独りで「エビフライ定食」食ってました。 「まったく、外人ってのは店の中でも帽子脱がないのかね?」 一緒に行った柄本明似の経理部長が、言う。 「でも、ブロンドだから、帽子脱ぐと目立って恥ずかしいんじゃないですか?」 「チッ!君は、いつも女性にはアマイな・・・この間の外人パブの経費オチないからね」 「え! (゜o゜) 勘弁してくださいよぉ・・・」 「そのセリフは、こっちのセリフ!トンカツくらいじゃ、僕は折れ無いよ!」 あぁ・・・・(*_*)・・・・余計な事、言わなきゃ良かった・・・・(T_T) 見知らぬ白人女性のカタを持ったら・・・このザマ・・・・ しかし、オヤジばかりの「店」で、独りエビフライ食べてる女の子。 まわり、半径1メートル、誰も座っていない中で、勇気があるよなぁ。 女性専用車両に、間違えて乗り込んでしまった経験のある俺には、よくワカル! さて、映画の方は「エンブリヨ」 ニューヨーク生まれの都会派監督、ラルフ・ネルソンの遺作だね。 ラルフ・ネルソンという監督は、生涯、「幸福」と「差別」という、 二つのテーマを追求し続けた人。 この映画の主演も、エイズで亡くなったロック・ハドソンというのも、意味深ですな。 この映画、ストーリーが、やや「フランケンシュタイン」なので、 ホラー映画と思われガチですが、監督名を見れば、ソレが間違いだと気付きます。 「野のユリ」の監督ですからね・・・ ラルフ・ネルソン作品としては、「まごころを君に」と同じテーマの作品。 「科学や医学の進歩が、本当に人間の幸福につながるのだろうか?」 健康ブームなんて、「クソ」みたいなモノが流行る高齢化社会日本。 喜んでるのは、医者と製薬・健康食品会社のみ・・・・ウハウハらしいですな・・・ 何でも、「体にいい」と書けば売れるらしいです。 でもね、「健康」っていうのは、手段であって、目的ではない。 目的は「いかに幸せに生きるか?」という事なんです。 ソコの部分をはき違えると、こーなるよ!・・・というのが、この映画のテーマです。 胎児が美しい女性に急成長してしまう。 医学の進歩は、確かに素晴らしい。 だが、「人間の真の幸福とは何か?」と考える時。 ただ、延命措置をしたり、美しく若返らせる事だけが、 人を「幸福」へ導くとは、言えないのではないか? 100歳以上の行方不明者、若年層の自殺増加、孤独死・・・・ ラルフ・ネルソンは、「ソルジャー・ブルー」という作品を頂点にして、 人間の内部の方へと向かって行った様な気がする。 映画のラストには、たとえられない悲劇が待っているが、 現代日本で暮らす俺には、どうにも、「甘ったるい悲劇」に観えてしまうのだ。 長生き=幸福と、信じて生きていける世の中に、なって欲しいものである・・・・

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