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スパニッシュ・ホラー・プロジェクト ベビー・ルーム

スパニッシュ・ホラー・プロジェクト ベビー・ルーム

PELICULAS PARA NO DORMIR: LA HABITACION DEL NINO

77

石井隼人

4.0

スパニッシュ世にも奇妙な物語

スペインの鬼才、アレックス・デ・ラ・イグラシア監督がスペイン版世にも奇妙な物語プロジェクトに参加し、放った快作。 いわゆる“家”ホラーですが、そこは鬼才。大筋はありがちなのですが、小ネタを挟み込み、最後まで飽きさせない展開でみせてくれます。 格安で手に入れたとある一軒屋に引っ越してきた親子三人。いつでも赤ちゃんの様子を伺えるようベビールームに赤外線監視カメラを設置するのだが、そこにはいるはずのない謎の侵入者の姿が……。 それを目撃したのは旦那オンリーで、奥さんにも病気だと非難され、ついには別居。旦那は独自に調査を続け、現実にはないものが現実世界を超越して赤外線カメラに映りこむということを突き止める。何台ものカメラを設置し部屋を見渡すと、その侵入者による殺人の映像が映し出されていく! 黒目がやたら白く光って怖い赤ちゃんの赤外線映像や、空き巣集団、頭のイカレタばあさんなど小ネタの絡ませ方が非常に面白い。相変わらず脇役の役者たちが個性的な顔立ちだし。前半の丁寧な怪談風恐怖演出をぶち壊すかのような、終盤のイグラシア監督らしい夫婦バトルも素晴らしい。そこまでやる必要をまったく感じないオーバーさがGOOD。奥さんがおもちゃでぶん殴られ、倒れた瞬間にアヒルのおもちゃが鳴く音が入るのもいい! やはりこの人はホラー監督ではなく、ひねくれブラックコメディの監督なんだなと改めて思いました。

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