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愛の流刑地 (2006)

監督
鶴橋康夫
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3.25 / 評価:734件

解説

中年の作家と、愛を知らない人妻が心と体を互いに深く求め合い、究極の愛情を構築する大人のラブストーリー。男と女の深遠な愛を描いた渡辺淳一の同名恋愛小説を、TV界で活躍してきた鶴橋康夫監督が官能的に映し出す。作家役に『フラガール』の豊川悦司、彼と愛し合う人妻役に『大停電の夜に』の寺島しのぶが挑み、共演の多い彼らならではの呼吸で愛の軌跡を熱演。全時間の半分が主演ふたりの愛の営みという官能描写の数々に注目。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

かつて恋愛小説の旗手として注目され、今では世間から忘れられた存在である中年作家の村尾菊治(豊川悦司)は、ある朝、情事の果てに入江冬香(寺島しのぶ)を絞殺し逮捕される。事件を担当した女性検事の織部美雪(長谷川京子)は、菊治の漏らす言葉に困惑しながらも真相を追い、疑問を抱えたままやがて裁判の日を迎えるが……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2007 「愛の流刑地」製作委員会
(C)2007 「愛の流刑地」製作委員会

「愛の流刑地」原作以上に「文学」を感じさせる演出

 TVドラマ界で長年活躍してきた演出家・鶴橋康夫(67歳)の映画監督デビュー作品。冒頭からいきなり、朝やけの風景を主人公の性交っぷりにオーバーラップさせ、風景と情事の融合を試みるような描写がつづく。世間の営みから浮きあがったような感極まったセリフの数々もそのような描写のなかに練り込まれて、さりげなく収まっている。

 そんなシーンの合い間に鶴橋監督は、思いっきり俯瞰で主人公の中年男子(豊川悦司)の全身をとらえ、「男」という存在の滑稽さを露わにしてみせる。一方、相手の女性(寺島しのぶ)に対しては、情事をはずみにして徐々にオンナとして開いていく、そのたたずまいの変化をみごとに映し出している。

 渡辺淳一先生みずから「映像化された自分の作品のなかで一番満足している」と太鼓判を押すだけあって、甘さを全開にしたやりとりや先生こだわりの婦女子アイテムである「白スリップ」をしっかり登場させるなど、原作ファンへの目配せも忘れていない。ドラマ界では「社会派」と呼ばれることの多い鶴橋監督が渡辺作品の官能シーンにどう挑んだのか、失礼ながら多少ツッコミを入れるつもりで試写にのぞんだのだが、これがなかなか原作以上に「文学」を感じさせる演出だった。(小泉すみれ)

映画.com(外部リンク)

2007年1月18日 更新

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