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パフューム ある人殺しの物語 (2006)

PERFUME: THE STORY OF A MURDERER

監督
トム・ティクヴァ
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3.56 / 評価:1,630件

解説

世界45か国で発売され、1500万部の売上げを記録したパトリック・ジュースキントのベストセラー小説を映画化。『ラン・ローラ・ラン』のトム・ティクヴァが監督を務め、美しい女性の香りを手に入れるため、恐怖の連続殺人鬼と化していく男の物語を描く。驚異的な嗅覚を持ち、一切の体臭を持たない主人公を演じるのは『ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男』のベン・ウィショー。目を疑ってしまうような、驚きの結末に注目したい。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

18世紀のパリ、悪臭のたちこめる魚市場で産み落とされたジャン=バティスト・グルヌイユ(ベン・ウィショー)。驚異的な嗅覚を持つがゆえに、奇怪な青年として周囲に疎まれている彼は、ある晩、芳しい香りの少女に夢中になり、誤って殺してしまう。その後、彼は少女の香りを求めて調香師になり、香水作りに没頭するが……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C) 2006 Constantin Film GmbH
(C) 2006 Constantin Film GmbH

「パフューム/ある人殺しの物語」原作よりも大胆なイメージで想像力溢れる世界を表現

 小説や映画は、香りそのものを表現することはできないが、パトリック・ジュースキントはこの映画の原作で、嗅覚の天才にして哀しき殺人者でもある主人公グルヌイユの世界を、想像力とユーモアに満ちた文章で表現してみせた。そしてこの映画は、原作よりも大胆なイメージでそれを表現してみせる。

 猛烈な悪臭を想起させる魚市場の片隅で産み落とされたグルヌイユは、その時から臭覚を通して世界を認識していく。そんな彼が、あまりにも芳しい香りゆえに娘を殺めてしまう場面には、倒錯的なエロスが匂いたつ。彼は、まるで砂漠のなかでわずかな水を見出した者が、それを最後の一滴まですくい取り、飲み干そうとするかのように、娘の肉体が発する香りを嗅ぎ尽くす。そして、究極の香水によって世界を変える野望に囚われていく。

 この映画のプロローグでは、群衆たちが冷酷な殺人者の処刑を待ちかねている。グルヌイユは映画のクライマックスで、そんな群衆たちの激しい憎悪を愛に変える。そこに巻き起こる性の饗宴のスケールは圧巻だが、しかしそれは彼の勝利を意味しない。彼は、神の御業を行うと同時に、自分が神になれないことを思い知らされるのだ。(大場正明)

映画.com(外部リンク)

2007年2月23日 更新

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