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続 一ダースなら安くなる (1952)

Belles on Their Toes

監督
ヘンリー・レヴィン
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3.00 / 評価:2件

ミュージカル仕立てが嬉しい続編

  • rup***** さん
  • 2016年6月19日 17時32分
  • 閲覧数 309
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

前作「一ダースなら安くなる」のラストでクリフトン・ウェッブが演じていた父フランクが急逝してしまい、妻リリアン(マーナ・ロイ)と子どもたちが後に残されます。生活のためにリリアンが夫の能率技師の仕事を引き継いだものの、女性であることがハンデとなって、思うように仕事が入ってきません。

本作では、物語の舞台になっている1920年代当時、女性が男性と同等の仕事をすることにはまだまだ大きなハードルがあった状況を掘り下げて描いているのが興味深い点です。スピーチを頼まれたのに女性と分かるや会場の前で門前払いといった理不尽な仕打ちも描かれています。

そんななか、リリアンを応援してくれる実業家が現れます。演じているのがキャプラ作品での裏で糸を引く財界の大物といった憎まれ役でお馴染みのエドワード・アーノルド。
年を経るごとに役柄が丸くなっていてかつてのように威圧的な雰囲気は全くなく、本作では人情味のある頼もしい味方として登場しています。

彼が一計を案じて、一家の普段の食事風景を撮影して面白おかしく編集したフィルムを映画の前座となるニュース映像として上映すると、観客からは笑われて赤っ恥をかいてしまうものの、これが大きな宣伝効果となって仕事が舞い込んでくるというまさに身を削って浮かばれるという展開も印象的です。

長女アン役のジーン・クレインは前作から2年経って役柄としては大学生になっていますが、ますます人妻っぽい雰囲気が出てしまっていてかなり違和感を覚えますし、次女アーネスティン役のバーバラ・ベイツも彼氏ができたりして出番は多いのですが、やはりこれといったインパクトに欠けています。

そんな2人を補う形で今回登場しているのが、物語の設定上では三女となるマーサを演じているデブラ・パジェットで、彼女が歌やダンスの達者な一面を披露して頑張っています。
もう少しデビューが早ければ、ミュージカル作品でジョーン・レスリーのような活躍ができていたのではと思えるくらい体の動きにはキレの良さがあります。

デブラは、本作と同じ年に作られている作曲家スーザを描いた作品「Stars and Stripes Forever」ではもっと本格的なミュージカルナンバーを披露していてとても魅力的なのですが、その後ダンスの才能は変な方向で発揮されることになってしまい、「Princess of the Nile」で突然露出度の高い衣装を着てエキゾチックな踊りを披露したかとおもうと、挙句にはフリッツ・ラング監督晩年の大作「大いなる神秘」の第二部「情炎の砂漠」でのさらに過激なコブラダンスに行きついてしまうのが何ともはやというか・・・。

本作では、マーサのしっかり者でちゃっかりした性格がうまく描き出されています。バーベキューのシーンなんかは、まさにデブラの独壇場といった感じ。

やはり本作の大きな魅力の1つは、ファミリーミュージカルのテイストを取り入れていることで、生活風景のなかで無理なく歌うシチュエーションをつくっているので不自然な感じがせずに楽しく観ていられます。
ホーギー・カーマイケルが一家の使用人として出演して歌っているのも注目ポイントです。
ジェフリー・ハンターも若い医者の役で登場して、長女アンの相手役としてなかなかの好青年ぶりを見せています。

フィービー&ヘンリーのエフロン夫妻(90年代にロマコメで大ヒットを飛ばしたノーラ・エフロンの両親)が前作よりも軽いタッチの脚本を書いていますが、長女が家族のことを心配して結婚をためらってしまうエピソードでは、リリアンの娘を思う母心が胸に沁みます。本作ではマーナ・ロイが前作にもまして好演で、家族のために頑張る優しいお母さんの姿がとりわけ印象に残りました。

詳細評価

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