解説
ロンドンの敏腕ビジネスマンが、南フランスの地で人生を見つめ直す様を描いたヒューマンドラマ。巨匠リドリー・スコットが、30年来の友人でもあるピーター・メイルのベストセラー小説を映画化。『グラディエーター』でもスコットと組んだラッセル・クロウが主人公のビジネスマンを演じる。また、主人公の少年時代を『チャーリーとチョコレート工場』のフレディ・ハイモアが好演。南フランスのゆったりした空気をとらえた美しい映像も必見。
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あらすじ
ロンドンの金融界でトレーダーとして多忙な日々を送るマックス(ラッセル・クロウ)のもとに、10年も疎遠にしていたヘンリーおじさん(アルバート・フィニー)が亡くなったとの知らせが届く。遺産を相続することになったマックスは、ヘンリーが住んでいたプロヴァンスのぶどう園を訪れるが……。
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映画レポート

「プロヴァンスの贈りもの」プロバンスのイメージがすべて盛り込まれたハッピーな映画
プロバンスと聞いて思い浮かぶイメージがすべて盛り込まれた映画だ。明るい陽光、乾いた空気、丘に広がるブドウ畑と古い館、緑の庭園と咲き乱れる花々、ハーブの香り、そして極上のワインと美味しい料理。それを目で味わうだけでも充分にハッピーな気分になれる。こんな土地でのんびり暮らせたらどんなにいいだろうと思わずにはいられない。そんな庶民の夢を、バーチャルで実現してくれる映画なのだから、ストーリーが単純すぎるだの、お気楽すぎるだのと批判せず、ただ楽しめばいいのだ。
それにラッセル・クロウのコミカルな演技はなかなかのもの。こけたり、落ちたり、転がったり、フィジカルなギャグも決まっている。TVの人気子役出身なのだから、こんなことは朝飯前なのかもしれない。コメディをやるのが楽しくて仕方ないという感じでウキウキしているのがとても可愛い。リドリー・スコットがなんでワイン映画を?と思ったが、なんと、彼はプロバンスにぶどう園を持っているのだとか。それで謎が解けた。フレデイ・ハイモアの伯父さんがアルバート・フィニーなのはいくらなんでも年の差がありすぎと思ったが、きっとリド様はフィニーに自分を重ねていたんだね。(森山京子)
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2007年8月9日 更新