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あかね空 (2006)

監督
浜本正機
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3.64 / 評価:166件

解説

時代小説の第一人者、山本一力の直木賞受賞作品を映画化した感動作。市井に生きる人々の愛と人情、そして家族の再生を描く。本作の企画には、2003年の『スパイ・ゾルゲ』をもって監督業を引退した篠田正浩がたずさわっている。主演は内野聖陽と『嫌われ松子の一生』の中谷美紀。石橋蓮司や、篠田正浩の実生活での妻でもある岩下志麻など個性派が脇を固める。VFX映像でリアルによみがえらせた永代橋など、江戸の町並みも見どころのひとつ。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

永吉(内野聖陽)と江戸っ子のおふみ(中谷美紀)が深川の長屋に開く豆腐店「京や」は、なかなか客が入らない。だが、明るいおふみの笑顔と努力で客が入り始め、繁盛しだす。やがて3人の子どもにも恵まれ、小さいながらも幸せに満ちている生活を送っていた……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C) 2006 あかね空LLP
(C) 2006 あかね空LLP

「あかね空」上品な“はんなり”感がある人情長屋物

 まっすぐで気持ちがいい映画だ。山本一力の原作をきらびやかに再現したVFXによる深川の情景、特に“夕景”のなんと美しいことか! 「風林火山」の山本勘助とは一変、生真面目な美男子の豆腐職人を内野聖陽が好演(もうひと役演じている)。声がステキだ。

 主題的には人情長屋物で、中谷美紀演じる妻との夫婦愛が物語の動力源になる。やがて2人が切り盛りする豆腐屋は表通りに大店を出すまでになるが、跡取り問題でもめ、ヤクザがからんでという話。結婚~18年後へ飛んでこの家族の暮らしを描くという展開の大きさは、大河ドラマのごとき原作だけに致し方ないか。ただ、内野・中谷の夫婦の安定した演技に比べ、子供たちの演技が一本調子で見ていてハラハラしてしまうのが残念だ。

 とはいえ、篠田正浩組の助監督だった浜本監督は、長年の経験の勝利か、石橋蓮司、岩下志麻、泉谷しげる、中村梅雀といった豪華脇役陣を見事に采配している。人情時代劇の王道ともいえる“泣かせる”演出もけっしてベタではなく、上品な“はんなり”感がある。人情の機微をくみ上げるだけでなく、井戸の水ややわらかそうな豆腐までうまそうに見せる。この主人公が愛と人情をこめてつくる、京風の豆腐を食べてみたい!(佐藤睦雄)

映画.com(外部リンク)

2007年3月29日 更新

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