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HERO (2007)

監督
鈴木雅之
  • みたいムービー 589
  • みたログ 5,152

3.56 / 評価:2,350件

高視聴率と大ヒットの理由

  • Kurosawapapa さん
  • 2007年9月13日 9時50分
  • 閲覧数 2473
  • 役立ち度 103
    • 総合評価
    • ★★★★★

130分間、終始安心して楽しめました。

安心して見ることのできた理由は、やはりなんと言っても、東京地検城西支部のレギュラー陣、更に豪華ゲストを加え、これだけの実力派俳優を揃えたキャスティングでしょう。

中心となる出演者およそ25名それぞれが、細かいシーンから、メインのシーンに至るまで、実にいい味を出していました。
それぞれがどう影響を受け、どのような応対を見せるのかが、鮮明に、時にはコミカルに表現されています。

笑いのシーンも山ほどありましたが、どれもこれも間がピッタリで、歯切れのいい展開は見る側を飽きさせません。

事件をどう解決するか、というよりも、事件を通してキャラクターの個性がじわじわと湧き出てくるところが、この作品の醍醐味です。

中でも私的に感心したのは、香川照之と大塚寧々の演技です。

香川照之演ずる黛雄作は主人公の久利生とは、対立的でもあり、また協力的な立場。
笑顔1つ見せず、いつもしかめっ面。
花岡代議士の資料を久利生に持ってきた時と、その帰りのシーンなど、
本音をあからさまにせず、顔色1つで微妙な心の内を表現する演技は、実に良かった。

そして、大塚寧々演ずる中村美鈴も、才色兼備でキツイ性格ですが、実は可愛くもあり、不器用なところもある、愛情溢れる大人の女性。
大塚さんは、そんな彼女の懐の深さを、一段と上手く表現していたと思います。

そしてタモリさん。
私はあの特注サングラス、ピッタリだったと思います。
猟奇的というか、危険な雰囲気がムンムン出ていました。
ただ、台詞を喋った時、いつもTVに出ている時のタモリさんに戻ってしまったのがちょっと残念。
もう少しドスの効いた声だったら良かったかも。


この作品には、“正義”という主幹がしっかり通っています。

1つは、主人公久利生公平の正義の心。
優しさ、勇気に溢れ、目的を失わず、決して迷わず、いつも全力投球。
なりふり構わず、ハートでぶつかる。

そして、そんな久利生に影響を受けていく人々。

心寄せる雨宮舞子(松たかこ)を始め、久利生の言葉で黛雄作(香川照之)にかみついた芝山(阿部寛)、ペンで浪人回しを真似し、仕事にも目覚めた韓国の検事。
久利生に会って変わったという滝田明彦(中井貴一)や、宿敵の蒲生一臣(松本幸四郎)まで心境、態度が変わっていきます。

主人公の久利生公平に影響を受けて、周囲のキャラクターが変化する様を上手く表現するところが、
“ヒーローを作り上げる” 演出の才たるところだと思います。

もう1つは、度々出てくる裁判所の女神像テミス。
掟を神格化した正義の女神で、司法と裁判の公正の象徴です。
この作品を見守るかのようでもあります。

この作品は、シリーズもそうですが、正義という主幹のもと、ヒーロー久利生公平が必ずやってくれる、という安心感を持って見ることができます。

また、今回ストーリーも2つの事件をクロスさせた構成で、なかなか良かった。
そしてそれを支える重厚な俳優陣。

館内のお客さんを見ても解りますが、子供から年輩の方まで、年齢層に関係なく楽しめる。
そして、安心して受け入れられ、感動し、笑える。
大ヒットする理由が、そんな所にあるかと思います。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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