明るく美しく、感動を覚える作品。
- heinetsu_36c_7bu さん
- 2012年6月17日 14時11分
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明るく美しく、感動を覚える作品。
邪な動機から、聖地巡礼の旅に出る8人と1人のガイド。
動機が動機なので、美しい風景を愛でる余裕も、敬虔な気持ちも持ち合わせていない。
口を開けば悪態ばかりで、すぐにケンカが勃発する。
さらに悪いことに、残してきた家族が病に倒れたり浮気に走ったりという心配事が発生して、彼らの旅は完全に壊滅的、“心ここにあらず”だ。
それでも旅を通じ、彼らは他者への思いやり、優しい気持ちを取り戻してくる。
人種差別主義の男は差別をする神父と戦い、いがみ合っていた兄弟は(巡礼の旅なのに)酔いつぶれた弟を介抱し、偏屈な教師は失読症の少年に字を教える。
旅の中で起きる様々なトラブルから、各々が力を発揮して仲間を助ける姿は清々しい。
全編を通して映像も非常に美しく、最期は感動的で涙が出た。
また、ところどころで挿入される夢のシーンは映像的に面白いだけでなく、各登場人物が抱えるモンダイをわかりやすく象徴的に描いていて、印象に残った。
さわやかな恋もあり、兄弟間の和解もあり、落ちぶれた人生からの再生もあり、登場人物の物語と結末がくどくならないタッチで描かれていて、非常に楽しめた。
終わり方が唐突な感があったが、クライマックスに向かって段々と静謐な雰囲気が満ちていく様も良かった。
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