フランス版「旅は道連れ世は情け」
- ポルティ さん
- 2018年10月21日 14時13分
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若い頃バックパッカーだった自分にとってサンチャゴ・デ・コンポステラへの徒歩巡礼は生涯の夢だ。自分はクリスチャンでも何でもないが、死ぬまでに必ず行きたいと思っている。
そんな自分にとって本作のテーマはバッチリ。もう観る前から高評価は約束されたようなものだが、そういう贔屓は差し引いても、映画としても良質な人間ドラマで十分に満足できた。
登場する9人のキャラの個性的な描き分けが実に良い。いがみ合っていた3兄妹が黙々と聖地を目指すうちに心を通わせていくエピソードにコリーヌ・セロー監督の上手さが光る。まさに旅は道連れ世は情け、人生は皆が支え合って成り立っていることをじんわりと味わえる脚本の出来が秀逸だ。
この作品の兄妹のように、徒歩巡礼には心身が浄化され、人の心や人生観まで変えてしまうスピリチュアルな効果があると思う。言い替えればそれは自分自身と向き合う旅。苦難を乗り越えて1500キロを歩き通し、聖地に辿り着いた先にいったい何があるのか、それを見つける経験を是非してみたい。
さあ、スマホを置いて、バックパックを背負って旅に出よう!
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