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約束の旅路 (2005)

VA, VIS ET DEVIENS/GO, SEE, AND BECOME/LIVE AND BECOME

監督
ラデュ・ミヘイレアニュ
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  • みたログ 271

4.26 / 評価:81件

世界中の母の愛が、世界を変えるかも知れな

  • tee******** さん
  • 2007年12月9日 0時56分
  • 役立ち度 4
    • 総合評価
    • ★★★★★

う~ん、すごいものを観たな、という気分。
なかなか政治的なバックボーンがわからなかったので、
解説も読んで、
さらに、理解。

イスラエルという国を、
僕は嫌いである。
そしてこの作品を観たからといって、
その評価が180度変わると言うことはない。
しかし、
知らないことを、知ったことで、
イスラエルという国も、
彼らなりの道理で、
真剣に生き抜こうとしていると言うことがわかった。

社会主義傾向の強かったアフリカの中でも、
エチオピアニは、
唯一と言われているユダヤ人がいる。
俗にエチオピア系ユダヤ人といわれる人々だ。
彼らは、ユダヤ人であることで差別を受けてきた。
その同胞を助けるために、
アメリカの助けを借りて、
イスラエルが行なった「モーゼ作戦」。
エチオピアからスーダンへ、
彼らは歩いた。
その途上、襲撃、拷問、飢えなどにより、
4,000人が命を失った。
しかし、生き残った中で8,000人が、
スーダンからイスラエルへの飛行機に乗ることができ、
命を救われた。

この物語は、
この「モーゼ作戦」で生き残った、
エチオピアの少年の物語。
彼は、
実の母親に生き残るために、
ユダヤ人であると偽り、
エチオピア系ユダヤ人の女に、
死んだ息子の変わりに連れ出してもらう。

少年は、
実の母からは手離されたと傷つき、
ユダヤ人と偽ることを課され、
黒人であることで差別を受けながらも、
イスラエル人である養父母に育てられた。
その、
何ともいえず複雑な境遇のなか、
あたたかい家族のおかげで、
成長していく。

このイスラエル人の両親が、
実に良い。
自分たちの中にある様々な意識や、
考え方を押し付けるのではなく、
彼を受け入れようとする。
その無償の愛に対して、
少しずつ心を開いていく。

しかし、
彼は忘れない。
故郷のこと。
実の母のこと。
エチオピアから連れ出してくれた義母のこと。

民族、
人種、
政治、
宗教、
戦争、
あらゆる世界が抱える問題が、
この映画には描かれている。
その根本は貧困と、差別だと思う。
それを乗り越えるのは、
やはり、
母の愛、だ。
全世界の母の愛が、
この溝を埋められる、と信じたい。

ドイツの劇作家ベルトルト・ブレヒトは言った。
世界中の母親が革命化されれば、世界は変わる。

世界から、戦争、貧困、差別をなくすこと。
この果てしなく長い道のりこそ、
全ての宗教が望む、
約束の旅路であると信じたい。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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