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明日、君がいない (2006)

2:37

監督
ムラーリ・K・タルリ
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4.03 / 評価:375件

無関心という残酷な暴力

  • ポルティ さん
  • 2019年5月7日 11時56分
  • 閲覧数 425
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

この作品には唸らされた。
冒頭に自殺した「君」が誰なのかを明らかにしていく構成は一見サスペンス仕立て。いや、むしろこのラストはサスペンスの手法としては反則かもしれないが、そんなことは全く気にならないほどにとにかく視点とメッセージの深さ、鋭さが半端ない。恐るべき完成度である。

青春期の若者は皆それぞれに悩みを抱えているものだが、ちゃんと周りと関わりをもって根を張って生きている人間は簡単に死んだりしないもの。自分が死ぬことでしか自らの存在をアピール出来ない根の無い人間こそが一番悲惨なのだと気付かされるラストには頭を殴られたような衝撃を受けた。

思い返してみれば、自分の学校時代にもほとんど話した記憶のないほどに存在感の薄い、友達とも言えないような同級生がクラスに必ず一人はいたように思うが、もしその彼(彼女)が突然いなくなってもクラスでは単に「明日、君がいない」となっただけかもしれない。無関心こそが実は一番残酷な暴力と言えるが、関係の親密度と悲しみが比例するのが哀しくも厳しい人の世の現実なのだ。
そういう意味ではこの邦題は作品の本質を付いていて実にしっくりくる。

そんな若さゆえの感性と経験をフルに発揮し、弱冠20歳の青年監督が処女作として本作を撮ったというのだから、これはもう神話レベルの話だ。
かなりのダウナー系の内容につき、取扱に注意は必要だが、本当に見事な傑作と言うしかない。映画ファンを自称するなら問答無用のマスト作だろう。

詳細評価

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