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アフター・ウェディング
2007年10月27日公開

アフター・ウェディング

EFTER BRYLLUPPET/AFTER THE WEDDING

1192007年10月27日公開

bha********

4.0

いろんな愛がいっぱい

スザンネ・ビア監督作で観たかった作品の一つです。デンマークが舞台ですが、インドとの絡みもあります。ウェディングが付くタイトルの作品は結構あるのでどこか陳腐なイメージが私の中にあるせいか、タイトルで損をしている作品に思えてなりませんが、他の作品と同様に本作も繊細なタッチで愛や家族の形を描いてくれています。 メイン・キャスト全ての人物に感情移入してしまいましたが、結局どの人物にも謎というかしっくりこない部分も残りました。そこが監督の狙いというか鑑賞者に想像をめぐらせようとする余白を残してくれた部分だったのかも知れません。 ゼロから地位を気付き上げたデンマークの富豪ヨルゲンとインドで慈善活動をする男ヤコブ(マッツ・ミケルセン)の二人がある接点からデンマークで引き合わされるのです。そこからの展開には目が離せませんでした。物語全体につらさや優しさが見え隠れするところが切なくさせられます。 007では極悪非道な役を演じていたマッツ・ミケルセンがスザンネ・ビア監督の作品ではとっても繊細で魅力的な男性を演じています。 全篇通して気になったのは、ときどき現われる目のアップ。時には鹿の黒く潤んだ片目だけがアップになったり、とても印象的でした。私には何かを後悔している心の描写を象徴しているかのようにみえました。どこか哀しげにも映りました。 慈善事業には興味を持たない富豪ヨルゲンですが、愛する妻の幼き子供も我が子のように育て家庭を大事にしてきた、いわば良き夫であり父親であった訳なのに何に詫びようとしていたのでしょうか。インドで慈善活動をするヤコブも慈愛に満ちた目でインドの子供達に良い暮らしをさせてあげようとする一方、過去にいったいどんな無茶をやってきたというのでしょうか。 観賞後もそれぞれの人物の今後に想像をあれこれめぐらせてしまいたくなる作品です。 花嫁となるアナの真摯な目がよかったのと、アナの母親ヘレネが美人だったのも印象的でした。ヘレネは品のある美人だけど3人の子供がいて、ちょっぴり二の腕のあたりが太めなところも家族を愛している感が出ていてよかったです(笑)。

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