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グッド・シェパード (2006)

THE GOOD SHEPHERD

監督
ロバート・デ・ニーロ
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  • みたログ 2,394

3.30 / 評価:705件

いいタイトルです

  • ohtomobill さん
  • 2012年9月8日 13時45分
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

実に良く出来た映画だ。
そして、とんでもなく贅沢な映画だ。
名優達が、素晴らしい台本にそって、素晴らしい熱演をみせてくれる。

感動する映画ではない。感服する映画である。

だまし、隠し、裏切り、探ることを仕事にしている主人公、しかし良心もあれば、愛情もある。
それゆえに、日に日に表情が固まってゆく。
そして、ついに人間らしい表情をあらわせなくなってしまった。
そらそうだろう。敵も味方も正義も悪も判らないのが現実なのだから。
国を守るために悪魔に魂を売っても、その見返りは悲惨である。
それでも、たんたんと自分の役割を果たすという道を選ぶしかなかった。
彼はあきらめたのか。
いや、彼は、信じているのだ。まだ良心が残っている自分こそがこの職務を全うするしかない、と。

大国どうしのエゴのぶつかり合い。
大掛かりなだまし合いだが、ふと、子供のケンカのように見える時がある。
それは、そこに深い哲学が存在していないからではなかろうか。
結局は自国の利益の追求でしかない。
しかもそれは国民の為というよりも、一握りの富裕層が牛耳る軍産複合体を守りたいだけなのだ。
ただただ、虚しくなる。

それにしてもロバートデニーロという御方、計り知れません。
これでまだ監督二作目?
なんなんだろう、彼自身のセンスがいいのか、彼の周りにセンスのいい人間が集まってくるのか。
感服するしかない。憧憬を抱かずにはいられない。

言うまでも無く、役者としての彼も、あっけにとられるほどの存在感を見せてくれている。

あと、特に印象深かったのは、やはりマーク・イヴァニールさんですね。
彼は役者としてのあらゆる魅力を発散した。
まさに、映画史に燦然とそのキラメキを残すほどの熱演である。

とにかく、全編を通じ、達者な役者たちによる名演、快演、重演、激演、輝演、細演、好演が目白押し。
最初から最後まで、もうとにかく見所満載、としか言い様が無いのです。
一人の公務員にスポットを当て、彼を取り巻く人々との複雑でミステリアスな関係を超ドラマチックに描いた、だけの映画ではない。
CIAというこれまたミステリアスな巨大組織の実態を、歴史上の大事件を絶妙に絡ませながら果敢に浮き彫りにしようとする熱意溢れる映画でもある。
オリバーストーンのJFKや、チェゲバラ、フィデルカストロの映画だけでは分からなかったピッグス湾事件の暗部に、ケネディの名をおとしめる事をも躊躇しない勢いで踏み込んでいるのである。
また、米ソのスパイ合戦の裏側をリアルに、サスペンスフルに描き出し、我々の興味を猛烈にそそりつつ、悲劇をも容赦なく浮き彫りにする感傷的な映画でもあるのだ。

面白すぎる脚本である。
そして、スパイたちの悲哀、涙せずにはいられい。

詳細評価

物語
配役
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音楽

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