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天然コケッコー (2007)

監督
山下敦弘
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3.88 / 評価:1128件

解説

くらもちふさこ原作の同名人気少女漫画を、『リンダ リンダ リンダ』『松か根乱射事件』の俊英山下敦弘が映画化。脚本は『ジョゼと虎と魚たち』の渡辺あやが担当し、甘酸っぱい初恋や、友人や家族との何気ない日常を、のびやかに描き出す。みずみずしい魅力を発揮するヒロインに、映画初主演の夏帆がふんする。島根・浜田の四季の移り変わりや人々の心温まる交流に癒される。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

小中学校合わせても、たった6人の生徒しかいない田舎の分校に、東京から転校生の大沢(岡田将生)がやってきた。そよ(夏帆)は、都会の雰囲気漂う大沢に心ときめくが、彼の冷たく乱暴な言動に戸惑いを覚える。しかし、海水浴でのあるできごとをきっかけに、そよの大沢に対する印象が変化し始める……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C) 2007「天然コケッコー」製作委員会
(C) 2007「天然コケッコー」製作委員会

「天然コケッコー」お下げ髪の少女の健康的な美しさがたまらない

 たまらなく幸福感にあふれた、日本映画の新たな傑作青春映画が生まれた。何といっても映像に強烈な“磁場”がある。海が、山が、太陽が祝福しているかのような美しい自然の中で、木々の緑も物干し竿の洗濯物も、幸せそうに風になびいている。

 物語は、四季の移り変わりの中で、島根県浜田の山あいの分校に通う女子中学生が、高校へ進学するまでの1年半のエピソードを淡々とつむいでいるだけだ。大きな事件(プロット)といっても父の浮気疑惑、村祭り、修学旅行程度で、ほとんど何も起こらない。だが、グイグイと引き込まれていく。なぜ?

 まさしく風景以上に魅惑するのが、「初恋のきた道」のチャン・ツィイーのように全編お下げ髪で登場し、“生”を謳歌するかのように大自然の中で躍動する、夏帆の健康的な美しさだ。「リンダリンダリンダ」の山下敦弘監督は、大人たちを出しゃばらせずに、彼女たちにのみ触覚的な視線を注ぎ、さらに自由に開放させている。浜田の自然と見事になじんでいる。

 ウブなキスが笑いのタネになる。初キスの後、カレのコートを着て「わし、この匂い、好きじゃ!」と言い出す“天然ボケ”の少女に抱腹絶倒だ。自分の初恋にも気づかない無垢な少女を主人公に据えて、東京からの転校生との“初恋”をファルス(笑劇)と転化させる、山下監督の手腕が最高だ。(佐藤睦雄)

映画.com(外部リンク)

2007年8月2日 更新

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