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クワイエットルームにようこそ
2007年10月20日公開

クワイエットルームにようこそ

1182007年10月20日公開

たーちゃん

2.0

ネタバレ私って鬱陶しいよね

松尾スズキさんの笑いのセンスはかなり独特だと思います。 正直私には合いません。 以前大人計画の舞台に行った時にも、周りの方特に女性がゲラゲラ笑っていたのに、全く笑えなかった記憶があります。 今回も舞台の大半が精神科の閉鎖病棟という特殊な環境でのブラックな笑いです。 まともな神経でない方々によるどこかズレている笑い。 それに巨大な仏壇。お尻を触ると落ち着く女。鼻水を垂らす女のいる前で食べる流動食。マトリョーシカにマリファナを隠す男。泣くのかなと思ったらあくびをかみ殺す男。嘔吐物で髪の毛が汚れていてブラシが通らず髪の毛に付いたままのブラシ。レズビアンで顔は男性なのに声は女性のレズビアン女医。ストレスが起こると全身に蕁麻疹が出る女。これなんて蕁麻疹には思えません。ミミズ腫れみたいに全身に広がり、何か違う病気だと思ってしまいます。 全く笑えません。 キャスティングはとても豪華です。 内田有紀さん、蒼井優さん、大竹しのぶさん、妻夫木聡さん。 このキャスティングなら全然違うストーリーで感動作が作れそうです。 内田有紀さんが元風俗嬢で酒に溺れ、睡眠薬を摂取する佐伯明日香を演じています。あの内田さんがタバコスバスバ。チューハイを飲んだあとにゲップをしたり、睡眠薬と飲酒で病院に運ばれた時に胃洗浄をするために嘔吐させ、顔中が汚物だらけになっていたりするのは表現といえば表現なのですがあまりにも汚くて見てられませんでした。 患者役の大竹さんなんて頭のおかしい方にしか見えませんでした。 金にがめつい西野役を演じています。 上手いと言えば上手いのですが、とても嫌な頭のおかしい女を演じていました。 貸した金を返さないからと明日香が不在の部屋を物色し、明日香の私物を散乱させ、ベッドで明日香が大切にしていたローファーを履いているシーンがあります。ここで明日香は切れるのですが、この時の大竹さんの許せない図々しさがあるので内田さんの芝居が生きてきたとか思います。本当にこの時の大竹さんは嫌悪感しかありません。 ここで大竹さんの西野がえぐります。 「あんた正直重いよね。でも生きるっていうのは重いもんよ」 ラストで病院仲間からもらった色紙や似顔絵などを明日香が病院前のごみ箱に捨てるシーンがありました。 普通だったらみんなの折角の思いを捨てるようで酷い女に見えるのでしょうが、今回のメンバーからの贈り物は捨ててしまいたいものなのでしょう。 分かる気がします。 そして唯一個人的にアドレスをもらった栗田ノリコ(中村優子)のアドレスを帰りのタクシーの窓から投げ捨てます。 これも退院の時に救急車で運ばれてきます。ストレッチャーで運ばれた患者の顔は毛布に隠れていて見えませんでしたが、付き添いの夫の顔でノリコであったと確認できました。 また帰ってきてしまったという事なのでしょう。 患者たちが別れの時に、「またね」といった意味はこういう事なのでしょう。 それを振り払おうとする決意があのラストのアドレスを捨てる行為に明日香の気持ちを表現していると思いました。 そんな中でも好きなシーンは患者たちと「恋のフーガ」で踊るシーンです。 演劇ではこういうダンスシーンが良く入っていますが、この作品でもちょっとしたエッセンスとして内田さんの魅力が見られるシーンだったと思います。 ここに蒼井優さんや平岩紙さんやりょうさんもいたら良かったのにと思いました。 そういえば唯一笑ったキャラクターがあります。 和服の夫人の金原(筒井真理子)さんの存在です。何かいつも面会者のように「ではまた」と帰るようなそぶりをしますが、彼女も閉鎖病棟の患者で看護師たちに追い返されていました。明日香と西野のゴタゴタの時に抜け出してしまったらしいのですが、ラストで明日香のタクシーを自転車で追い越していきます。 これには笑いました。

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