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母べえ (2007)

監督
山田洋次
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3.55 / 評価:686件

脚本が良くないです

  • たーちゃん さん
  • 2021年6月16日 17時59分
  • 閲覧数 43
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

山田洋次監督の作品はいつも「さすが、山田監督作品だ」と思うような感動するものが多いのですが、何だかあまり心揺さぶられるような事がありませんでした。
何故なのでしょう。俳優たちがヘタなのでしょうか。いいえ。吉永小百合さんはじめ坂東三津五郎さん、浅野忠信さん、檀れいさんとみなさん上手な方が良い演技をされています。
スタッフが良くないのでしょうか。いいえ。セットも映像もきちんとその時代のものを表現されていました。

今回の問題は脚本だと思われます。状況設定としては昭和15年から終戦にかけての物語です。
野上家の家長の滋(坂東三津五郎)はドイツ文学者ですが、反戦思想から当時の特高警察に検挙されてしまいます。母の佳代(吉永小百合)、長女の初子(志田未來)、次女の照美(佐藤未來)その一家の物語です。
そこに滋の元教え子の山崎(浅野忠信)や滋の妹の野上久子(檀れい)や佳代の父の久太郎(中村梅之助)、佳代の叔父の仙吉(笑福亭鶴瓶)が絡んでいくのですが、皆が平板であまり人物の深さがありません。とてもパターンで書かれているとしか思えません。表向きはいい人だけど、実は腹黒いとか。敵かと思っていたけど、本当はいい人だったみたいな意外性は全くなく、みんながいい人。強いて言えば父親の久太郎が警察の署長をしていたので、娘婿が思想犯になったという事で肩身の思いをしているという程度なのと、久太郎の後妻のふみ(左時枝)の存在がありましたが、いい人なので灰汁がかりません。

思想犯で特高警察に捕まったというのは、この程度なのでしょうか。もっと世間の目が冷たく、もっとこの家族がいじめられたりしなければリアリティが生まれないと思いました。そういう冷遇した状況に追い込まれて、味方だとおもっていた人に裏切られて、家族ももっとバラバラにされるような事があっても耐え忍ぶという図式がないので、あまり同情も出来ていなかったのではないかと思われます。
ドイツ文学者の二階堂(鈴木瑞穂)からのシーンももっとかわいそうに描く事もできたと思います。
今だと特高に捕まって獄中死をしたという事実の悲惨さはありますが、その状況を追い込むまでのものがありません。
久子と山崎を対立させたり、仙吉をもっと悪人にしたりした方が良かったと思います。
山崎が佳代が好きだったみたいな事を久子の言葉で佳代に教えるシーンはありますが、何だかこの程度ですし、もっと描き方があったと思います。
仙吉が別れに山崎に渡した指輪もそこで終わってしまいますが、本当に困った時に使ったとか何かそれで終わってしまい、もったいないです。
久子の亡くなる事も原爆症で亡くなった程度のナレーションで終わらせてしまっています。
いわゆるドラマ性がかけていると思うのです。もったいないです。

ラストの吉永さんの亡くなるシーンのメイクは本当におばあちゃんに見えるくらい見事でした。ですが、本当は吉永さんはおばあちゃんの年代なんですけどね。

新宿で仙吉が国民婦人会に金の指輪をしているところを見つけられて、注意を受けるシーンがあります。その婦人会のメガネの女性にアニメ「ワンピース」でルフィー役をしています田中真弓さんが演じていました。声優で主役やっている方でも映画ではこの程度の役でも出演しているんですね。

詳細評価

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