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ミルコのひかり
2007年9月8日公開

ミルコのひかり

ROSSO COME IL CIELO

1002007年9月8日公開

kin********

4.0

ネタバレ空のように赤く

原題はイタリア語でRosso Comme Il Cielo 、[空のように赤く」. 晴眼者にとってはあり得ない形容だけれど、劇中のミルコとフェリーチェのアドリヴでの会話から出てきた言葉だそうだ。 田園豊かなトスカーナで、貧しいけれど愛情豊かな両親に育てられたミルコは友人たちと鬼ごっこをしたり、父親と映画館へ行ったりする元気な10歳の男の子。 だが、あるとき不慮の事故で視力をほとんど失ってしまう。 法律の定めで、両親の元を離れ、大都市ジェノヴァの全寮制の盲学校に入学することになる。 厳しい校則でがんじがらめに縛られた学校生活に馴染めないミルコ。 ふとしたきっかけで、テープレコーダーに音を録音する遊びに熱中していき・・ 「人間の可能性って素晴らしいな」と心から感動せざるを得ない映画。 実際に映画の音響技師になった全盲の男性をモデルにした話だと聞いて、よけいに感動した。 子供で目が悪いとなると、もう涙涙となりそうなものだけれど、イタリア映画らしくユーモラスな場面も多くて、サスペンスもあり、とても楽しかった。 ミルコを初め、子供たちが最高! イタリア全土でオーディションをしたという、晴眼者、視覚障害者の両方の子供たちが生き生きとしていて素晴らしいのだ。 ちょっとオデブちゃんで、陽気なフェリーチェのファンになってしまった。 監督の演出が良かったとは思うが、この映画の成功は子供たちのおかげだと思う。 「潜水服は蝶の・・」でも思ったけれど、「自由に想像する力」は誰にも奪えない! いくら過去のこととはいえ、「盲人に将来などない」などと言い放つ校長の言葉、「電話交換」「機織り」と強制的に職業を決められていく子供たちのことを思うと、怒りを覚えてしまう。 現在では、イタリアでは全寮制の盲学校は廃止され、視覚障害児も普通学級で学べるということだが、はたして日本の現状はどうなっているのか?

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