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トランシルヴァニア (2006)

TRANSYLVANIA

監督
トニー・ガトリフ
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3.81 / 評価:21件

ジプシーたちの音楽と舞踏に酔い痴れる

まるで、夢の中で映像と音楽に痺れて金縛りになっているような、素敵な作品。

舞台は東欧、ルーマニアの《トランシルヴァニア》地方。

私は、映像でさえも、初めて目にする地方だった。
ハンガリーの人々が《森の彼方の国》と呼んだそうだが、すばらしい映像美がトランシルヴァニアを、より森の彼方の幻想的な風土に見せてくれた。

山と森と荒野、それ以外には何もない寒々とした自然。
そして、そこに、ほんの一握りの町。
映像は、荒涼としたわびしさを、ひしひしと感じさせてくれる。
森の夜や雪の荒野には、原始的な神秘性さえ見え隠れしている。


主人公の女性は半ば狂ったように、逃げ去った恋人の姿を求めて最果ての異郷の地トランシルヴァニアにやってくる。

恋人に冷たく捨て去られたにもかかわらず、彼女の心の炎は激しく燃え盛る。
その炎の情熱と、ジプシーたちの情熱的な音楽が見事に相まって、すばらしい作品を醸し出した。

ジプシーたちの羊の毛皮をまとった珍しい祭りや、皿を床に投げて叩き割りながら狂おしく音楽に陶酔する激しい舞踏に、目を奪われてしまう。


やたら忙しいだけの現代から逃走して、主人公のようにジプシーたちの魅惑的な音楽世界にどっぷりと身をひたしたくなる作品だ。

極限まで削ぎ落とし寡黙に近づけた会話が、白い空間を生み出し、ロマ(ジプシー)の音楽と舞踏の美しさを際立たせている。

おもいっきり、心癒される傑作だ。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 悲しい
  • ロマンチック
  • 不思議
  • 不気味
  • 切ない
  • セクシー
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