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INAZUMA 稲妻 (2005)

監督
西山洋市
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  • みたログ 3

2.00 / 評価:1件

自主映画の長短

  • ゴンからの手紙 さん
  • 2007年6月9日 20時25分
  • 閲覧数 140
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

ドラマの撮影中の事故で頬を真剣で斬られた女優が、その俳優に仕返しを挑むデジタルムービー。サディスティックスという「憎悪と愛欲の化学反応」がこの映画のテーマだと思うが、これについては絶妙に表現出来ている。

主演の宮田亜紀は黙って立っているとものすごい存在感がある。実際、この「プロジェクトINAZUMA」のチラシの表面は彼女が銀座のホコ天に立っている写真が使われている。最初にこの映画プロジェクトのチラシを手にしたのはこの写真のインパクトからだった。

でも、宮田のセリフは最後までずっと棒読み。あーあ、やっちゃったな。やっぱり自主映画ってこんなもんかな。劇中劇の相手役である加島を演じる松蔭浩之が上手く演じてしまっているだけに余計目に付いてしまった。

。。。と、最初は思った。

ところが終盤になってちょっと様子が変わって来る。消火活動に来たはずの消防士がセリ(劇中劇のヒロイン=宮田)の部屋に勝手に上がり込んで寝ている。しかもどんどんセリの生活に土足で入り込んで来る。一方、加島の妻がだんだん壊れていく。

で、ラストカット。水辺の立ち回りのシーンになって、本当の種明かしが出て来る。それは、ファインダーの中に見える十字線。そう、この映画、劇中劇が2重になっている構図だったのだ。鏡を2枚、向かい合わせにした時に見える、自分の姿が左右無限に映し出される現象。あれをストーリー仕立てでやったのが本作品ということになる。ああ、そうなのか、だから棒読みのセリフでもむしろ良かったんだ。撮影の箇所以外でも非日常なわけだから、と気づいた。

ただ、策に溺れた感は否めない。個人的にこういうテイストの作品が苦手なせいもあるだろうが、冒頭で書いたように宮田亜紀という素材の良さを生かしたかというと、それはNOだと言わざるを得ない。非常にもったいないという気がする。少なくともチラシから期待したレベルではなかったとは言える。

収穫は、消防士役の布川恵太。この作品の鍵を握る結構重要な役の割りには、非常に抽象的な設定でつかみづらい難役だったと思うが、非常に素晴らしかった。どこが、と指摘するのが凄く難しいのだが、この映画のベースに最良の状態で他のキャストをなじませるような高級ファンデーションのようなそんな感じだ(ちょっと安っぽい例えだが)。彼がいなかったらおそらく「所詮、自己満足の自主映画」と言われる作品になったと思う。


自主映画ゆえのメリット・デメリットがはっきりみえる作品かもしれないが、駄作ではないと、最後に記しておきたい。

詳細評価

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  • 不思議
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