ここから本文です

仮面ライダー THE NEXT (2007)

監督
田崎竜太
  • みたいムービー 56
  • みたログ 322

3.22 / 評価:215件

井上敏樹も木から落ちる。

  • yus***** さん
  • 2016年2月3日 5時27分
  • 閲覧数 2054
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

まず初めに、私自身は井上敏樹氏の大ファンであり、ライダーであればアギトや555、それ以外にもジェットマン、鉄甲機ミカヅキなど、彼の作品で本当に大好きな物が多い、ということを記しておきます。

同時に、「THE FIRST」から続くライダーの美術、デザイン、またアクションが本作でも非常に秀逸であること、素直に格好いい!と感じたことも事実です。

…しかし、本作に限って言えば、上記した本作で光っていると感じた部分以外で「これは…」と辟易した点が本当に多い。し、劇中足を引っ張っている部分が多すぎます。

本作のストーリーを、脚本である井上氏一人が全て創造したのか、それとも製作チームである程度の方向性や内容を検討して作られたものなのかは分からないので、井上氏一人の責任、ということではないかもしれないのですが。

劇中、加藤和樹さん演じる風見志郎と、彼の妹であるちはるの兄妹の悲劇、というかハッキリと当時まだ色濃く残っていたJホラーブームの流れに沿った怪奇モノとしてのストーリーを軸に話が進んでいくわけですが、これが実に仮面ライダーとの絡み具合が良くない。
別に、「ホラーなんて入れるな」という訳ではなく、アイドル、ホラー…と、時代のブームを取り入れて作品を作ること自体を否定はしないし、それが例え仮面ライダーであってもスムーズに、或いはしっかりマッチした上で構成されていれば文句なんてありません。
ところが1号2号、V3が素晴らしいアクションを魅せる終盤に対し、それまでの前中盤、劇中大部分のパートが明らかに間延びしすぎている。

「ホラーが嫌なら他のライダーを観ろ」という意見も目にしましたが、いや…正直ライダーのアクションやデザインは素直に良かったと感じるし、本作でもっと彼らの活躍が見たいじゃない。別に出ずっぱりが良いとかじゃなくて、大部分をかけたちはるの物語と前作から引き続き登場する本郷、一文字のコンビ、風見の物語とのリンクが弱すぎるんですよ。だから観ててカタルシス不足だし、ちはるとの決着は風見一人しか付けないし。ということイコール、(調査の過程では本郷が関わってはいるが)ダブルライダーはほぼほぼショッカーと戦い、ちはるの問題は兄の志郎とか、彼女の親友の琴美が解決しにいく構図になる。怪物となったちはるにとどめを刺すのはV3である兄の志郎なんですが、怪物とはいえ妹にV3がV3反転キック?…やりすぎじゃない?
簡潔に言えば、デザインはもろストライクな仮面ライダーなんだから、もっとその格好良さが観たかったです。…他の観ろったって、この格好いいライダーたちがそういう見せ方をしてくれていたらその方が良いに決まってるじゃないですか。

加えて学校、女子生徒の描写の古臭さ、不良のステレオタイプ的描写。
特撮系やアニメ作品などでたまに見られるんですが、代表的なのが琴美。終始男言葉で喋る言わば「俺っ子」ですけど、…もういい加減やめない?こういうの。何のリアリティも感じないし、舞台が学校になって本郷が教師なのは理解できるけど、もうヘドが出るってほど学級崩壊がワンパターンに描かれたような学校、「金持ってきたのかよ~」とかいう今時いんのかよってスケバン、事なかれの教頭。長く感じるわそりゃ。というかこれをやってたらそりゃ間延びもするよ。
正直、風見志郎が若きIT会社の社長、彼の妹ちはるがアイドルであるとか、そういう言わば「現代的」といえる要素は、初め楽しみにしてたんですよ。「おお、V3に現代の要素を加えてドラマを作るんだ」と。ただ、時代の流れに沿ったそういった設定に対して、琴美に代表されるようなその他の要素が古臭すぎる。あ、脚本家の人とかストーリー考えた人たちはこういうスケバンとか男言葉使いまくる女の子たちが多い時代の人なんだねー、って感じで物凄くノイズでした(555にも見られました)。

ショッカーライダーとの戦闘であったりシザーズジャガーのシーン、風見の会社を襲撃するシーンとかは非常に良かったんですけどね。トモロヲさんのお芝居もすごく好きですし。あとは、本郷と一文字のバーでのシーンも良かったし、ハッキリとちはる関連を除いた仮面ライダーとしての評価は個人的に物凄く高いです。
…それ故包帯の女がちはると解明され、ライダーが魅せる後半になって彼女が登場すると「またお前かよ…」と本当にゲッソリしました。

最後のエンドロール後、パチンコ屋でのエピローグは…私も大方の皆様と同じくふざけるなよと思いました。
あんなに間延びに耐えて一応解決したドラマの内容を根本から揺るがす大問題のシーンだし、商業主義的にやってるなら本当に癪に障るものです。

ドラマパートは大っ嫌いです。ライダーさえ格好良ければいいとかの問題ではなく、ドラマパートのせいで本作の評価もがた落ちです。

でも、新しい試みをしようという製作の姿勢は評価するし、感謝しています。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • パニック
  • 不気味
  • 恐怖
  • 絶望的
  • かっこいい
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ