あらすじ・解説
昏睡(こんすい)状態から目覚めたものの、左目のまぶた以外を動かすことができないエル誌編集長ジャン=ドミニク・ボビー(マチュー・アマルリック)。意識ははっきりしているにもかかわらず言葉を発することができない彼に、言語療法士のアンリエット(マリ=ジョゼ・クローズ)はまばたきでコミュニケーションを取る方法を教える。
シネマトゥデイ(外部リンク)
作品レビュー(446件)
- 例・やふたろう、
4.0点
ネタバレ言われた側の気持ち
このレビューにはネタバレが含まれています。 - mis********
4.0点
看護学生のときに一度みて、脳外科ナースになって3年目の今また見た。 脳疾患で長期入院する多くの患者さんや家族を見てきて、以前よりも、主人公の浮気男的な部分を嫌悪しすぎることなく、発症してからの生き様をニュートラルに捉えることができるようになった。 ただ、奥さん(元?)への感謝や敬愛の言葉はなんらかの方法で作中表現して欲しかった。 飛行機で席を譲った人への後悔や申し訳なさはあんなにじっくり語っているのに。 脳性麻痺の見えている感じている世界を、すばらしい演出で表現できている。 最後の方、気管切開なのに声が出たりするようになっていたけど、気管チューブのカフの空気抜けで呼気が口の方に漏れるようになっていたのかなと感じた。そのせいで、唾液や痰が肺に直接たれこんで、肺炎再発、出版後10日でお亡くなりになったのかな? 脳外科ナースとしては、患者さんが感じていること考えていること言いたいことを、言葉以外の情報から汲み取って、なるべく正確に理解しようとする姿勢を続けることが大事だなとあらためて感じました。 それに、フランスの医療者の声かけすばらしい。さすがユマニチュードの国。
- eri********
5.0点
小池真理子さんの小説『沈黙のひと』 (文春文庫)でこの作品を知った。 原作本も読んだが、この映画を観て、さらに感動を新たにした。 主人公の視点で映像が流れ、心の声がリアル。 非常にすばらしい。
- yuta
4.0点
たまにこういう作品に出会うと小さい頃から、本当かもっと読んどけばよかったなと思います。 正直に言ってこの作品の美しさを監督が望んだ程度に感じることはできなかったと思います。それは、単純に英語力がないのもそうですが、言葉から連想できるイメージの引き出しが好きなすぎる。しかし、自分の感受性のどこかで、涙が出るほど美しいと感じたのは事実です。それだけ、この作品には映画としての美しさが詰まっています。 実際の小説を題材とした映画の脚本というのは多くあります。言葉という限られた種類の記号で箱詰めされた美しい映像を読者が自分の経験や感性を使い、映像へと書き直して行くのが文学作品だとしたら、映画はどのような役割があるのでしょうか。 一概に他のストーリーテリングの媒体と比較することはできませんが、映画には必ず制作側の視点を通しているという違いがあります。有限の型枠にはめ込まれた言語なだけに、その中身には無限の解釈を含んでいるのが言葉でしょう。一方、映像が視界に広がることで、より明確な情報が視覚から入ってくることで、より導かれた感情を受け取れるものです。小説の手軽さ、想像の無限さはなくてはならないものですが、映画は制作側の視点が一枚挟まっていることから、さらに深く、またsらに視聴者の個人の部分に浸透して行くものではないでしょうか。 この作品にして観ても、主人公のジーンの視点で物語がスタートし、一瞬にして視聴者は主人公にダビングしたような形でストーリーが進んでいきます。中盤からガラッとリズムが変わり、主観の位置が少し主人公ジーンから離れ、他のキャラクターの感情が、ジーンの感情に及ぼす影響をある程度、客観的に同情できます。そして、この作品のメインである叙述的な表現でジーンが現在を過去と比較するシーンで、視聴者はジーンの視点へと必然的に陥り、”The Diving Bell and the Butterfly”を迎えます。その叙述的な表現がそれまでに語られた人々との関係をなぞり、後悔、愛情などの人間性が彩られて行くのですが、そこには視聴者にお任せ。より個人的な想いへと潜っていいクルートに乗っているので、あとは自然に涙が溢れるのを待つだけ。 もっとこの作品からたくさんのものを感じ、より深くに潜ってみたい。
- 佐々木
4.0点
ネタバレカメラワークが素晴らしい
このレビューにはネタバレが含まれています。
スタッフ・キャスト
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受賞歴
ゴールデン・グローブ第65回
カンヌ国際映画祭第60回
LA批評家協会賞第33回