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ヘアスプレー
2007年10月20日公開

ヘアスプレー

HAIRSPRAY

1162007年10月20日公開

nys********

5.0

ネタバレなぜ今まで観なかったんだろう

ミュージカル…え?お母さんがジョントラボルタ??と敬遠してた映画。 太った女の子が「外見じゃなくて中身で勝負よ!」と奮闘するだけの話かと思っていたら、人種差別がテーマの社会派映画だった。 観終わった後、今まで観ずにいたことを公開した。すごくいい映画だった。 最初にトレーシーが楽しそうに踊りながら学校に行くシーンでグッと引き付けられた。かわいい。 居残りの教室で楽しそうに踊る黒人生徒たち。かっこいい。 そこにスーッと入っていって、ブラックデーが好きと言う白人のトレーシー。 差別って、例えば親が黒人を見た時に顔をしかめたり、そういうところから無意識に、他の誰から受け継ぐもので、差別が蔓延した世界では、同じように差別するか、逆に「差別はよくない」と意識しすぎた偽善者になるかが普通だと思う。 だから、「そのダンスかっこいい!教えて!」と何にも縛られず「好き!」だけで動けるトレーシーはすごい。これは努力してなれる人柄ではない。 太ってるトレーシーと普通に親友でいるペニーも、「好き」だけで一緒にいて、恋に落ちる相手も黒人で、そこに何の戸惑いも見せない。自分は細くてブロンドの白人なのに。 そんなペニーは、いつもトレーシーが歌いだしても少しあきれたように見守るサブキャラだと思っていたら、後半、「チョコレートの味」を知ってシーウィードと歌いながら部屋から逃亡したあたりから魅力が爆発した。 そして最後の20分。 トレーシーが登場してからのショーは、サイコーに明るくて楽しくて、 リンクがアイネスをステージに引き上げたあたりから、 何の涙かわからないけど、涙が止まらなった。 天真爛漫に踊るアイネスはすごくかわいい。 一瞬戸惑うけど、ウズウズする体に負けて歌って踊って「私の彼氏は黒人よ!」と生放送で言い放つペニー最高。 ここまで来たらもうカオス。踊る阿呆に見る阿呆状態。 白人・黒人関係なく楽しんだもの勝ち。 トレーシーママまでセンターで歌いだすわ、 メイベルがどんどん盛り上げていくわ、 主人公のトレーシーはどんどん存在がかすんでいく。 でもそれでいいのかもしれない。 トレーシーは、アイネスが優勝しても心から喜べる女の子だから。 エピローグもなくそのまま終わるのもよかった。 楽しいステージが頭の中でずっと続く。 ダンサーインザダークで主人公のビョークが 「映画は最後まで観ずに劇場を出るの。 そうすれば物語がずっと続くから」的なこと言っていたのを思い出した。 最後に、 コーニーが言う「これが未来だ」って言葉が重い。 舞台は1962年で、もともとの原作映画は1988年だそう。 そこから何十年も経つけど、まだくすぶってる人種差別。 ハリウッドやブロードウェイではダイバーシティが加速してるというけど なんか逆に腫れ物に触るみたいな対応だなとも思う。 黒人のアリエルとか…新作で黒人の人魚の作品を作ればいいのに。

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