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スカイ・クロラ The Sky Crawlers (2008)

THE SKY CRAWLERS

監督
押井守
  • みたいムービー 636
  • みたログ 2,673

3.31 / 評価:1524件

いつか今日を変える事が出来るまで

  • 海の雫 さん
  • 2013年9月8日 14時26分
  • 閲覧数 6026
  • 役立ち度 20
    • 総合評価
    • ★★★★★

空が雲が大地の風景が美しく、戦闘機は実写のようにリアルです。
それに反して登場人物達は線が細く儚く、存在感が希薄です。

キルドレと呼ばれる空中戦というショーを強いられる、その為だけに存在する
少年少女達。
永遠と続く今日を生かされる彼等は心を与えられたロボットのようです。

歳を取らない、死んでも再生され続ける命、これほど残酷なことは無いと思います。
命あるものに与えられたこの世で唯一平等なものが「死」です。
人はいつか必ず死ぬから(死ねるから)「生」に執着する事が出来き、
今日という日が掛け替えが無く、誰かを愛おしく思い、大切にする事が出来るのです。
永久の命は地獄でしかありません。

鑑賞後、軽い吐き気が起こりました。
フィクションなのに、アニメなのに、何故こんなに過剰反応するのかと
悪い頭で考えました。
つまりそれは、彼等の存在の希薄さが、ただ忙しさに追い立てられ今日と昨日の違いが曖昧になり、生きている実感が乏しい、現実の私達の姿に似ているからでしょう。

「君は生きろ、現状を変える事が出来る日まで」
ユーイチの台詞に一縷の希望を託したい。

ほんの少しではあっても、私やあなたの今日は昨日とは違っているはずだと。
いつか私やあなたは今日を変える事が出来るはずだと・・・。

寡黙の中に溢れる繊細な情感、小細工も媚も打算も無い、監督の想いがストレートに胸を貫いて行く作品。

傑作だと思います。

詳細評価

物語
配役
演出
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音楽

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