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ロンリーハート
2007年11月10日公開

ロンリーハート

LONELY HEARTS

1072007年11月10日公開

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4.0

実話を担当刑事の気持ちとして描いた作品

トラボルタ演じる主役のエルマー・C・ロビンソン刑事は、監督・脚本を務めたトッド・ロビンソンの実の祖父だそうです。 つまり、この作品は監督のトッド・ロビンソンが、実話である連続殺人事件を担当した自身の祖父の気持ちになってそれを描こうと試みた作品です。そうすると、登場する息子は監督のお父さんになるのでしょうかね。また、自殺した奥さんは祖母になるのでしょうかね。まあ、そのへんは事実かどうかはわかりませんが、いずれにしても、おそらく監督の個人的な思いも映画の中で表現しようとしたことは間違いないでしょう。 そんな監督の意思をトラボルタは良く演じていると思います。自殺した妻への思いにふさぎ込み、息子との心のすれ違いに苛立つ様子は見せるものの、よく彼の役回りにありがちな暴力的な一面はほとんど見せません。一瞬かっとなっても、ぐっと抑えるというシーンが続きます。悲しさや虚しさを心に抱きながらも、刑事という仕事を粛々とこなし続ける、そんな役柄です。 連続詐欺、連続殺人の男女二人組も、実話からだいぶ脚色した面もあるようですが、この映画の中では、サルマ・ハエックが演じるマーサが、かなりの悪女として描かれています。マーサも当初はほかの女性たちと同じようにレイに騙されそうになったという設定ですが、初めて登場した時点から女性としての魅力を溢れさせ、実はマーサがレイを操っていたという設定になっています。メキシコ訛りの英語も印象的です。 タイトルの「ロンリーハーツ」は、アメリカではいわゆる雑誌などの「恋人募集」コーナーを意味するそうで、多くの被害者はそこから詐欺師に騙されたということですが、おそらく、この映画としては、加害者にも、あるいは、それを追う刑事たちにも、あるいは、人生において誰でも、そうした寂しい心を持っているということも暗に伝えたかったのだろうと思います。

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