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ザ・マジックアワー (2008)

The Magic Hour

監督
三谷幸喜
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3.86 / 評価:3,064件

解説

暗黒界のボスの愛人に手を出した男が、命を助けてもらう代償に伝説の殺し屋を探し出すコメディー・ドラマ。『THE 有頂天ホテル』の三谷幸喜が脚本と監督を務め、映画監督のふりをして無名の俳優を幻の殺し屋に仕立て上げようとする、しがないギャングの苦肉の策を描く。撮影と思い込み殺し屋に成り切る俳優に佐藤浩市、その俳優をだます小ずるい若者に妻夫木聡。うそと思い込みが巻き起こす感動と爆笑が交互に訪れる、巧みな脚本が光る。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

暗黒界の顔役・天塩幸之助(西田敏行)の愛人・高千穂マリ(深津絵里)に手を出してしまった手下の備後登(妻夫木聡)は、命の代償に伝説の殺し屋“デラ富樫”を探し出すハメに。期限の5日が迫ってもデラを見つけ出せない備後は無名の三流役者・村田大樹(佐藤浩市)を雇い、殺し屋に仕立てあげるという苦肉の策を思いつくが……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C) 2008 フジテレビ 東宝
(C) 2008 フジテレビ 東宝

「ザ・マジックアワー」名作旧作へのオマージュがテンコ盛りのエネルギッシュな作品

 ホテルの内幕を描いた「THE 有頂天ホテル」から2年、三谷幸喜監督・脚本の新作は、架空の港町を舞台に、売れない俳優が映画撮影のためとだまされて、ギャングの抗争に巻き込まれていくコンゲーム風のコメディだ。主要キャストだけで10人、ゲスト俳優を入れると16人にもなる群像ドラマで、テンポのいい演出と予想外の展開で最後までハラハラさせる。売れっ子の佐藤浩市が売れない俳優、妻夫木聡がギャングの子分、という意外なキャスティング。ことに実力派の佐藤がわざとヘタに演じる主人公のおおげさな芝居が見もので、ナイフをなめながら西田敏行の前ですごむシーンは笑えた。

 これは映画についての映画でもあって、小学生の時から映画マニアの三谷は、名作旧作のオマージュをテンコ盛りにしている。劇中映画として登場するのは、「カサブランカ」をパクッた「暗黒街の用心棒」、故市川崑監督の「黒い十人の女」をもらった「黒い101人の女」では、生前の市川監督の演出ぶりが見られる。深津絵里が三日月に乗って歌うのはウッディ・アレン監督の「ギター弾きの恋」で、曲はショーン・ペンがサマンサ・モートンに歌った「アイム・フォーエバー・ブローイング・バブルス」など、まだまだある。ネタ元が渋いというかマニアックで、観客はどのくらいわかるのだろうという疑問もある。そんな心配はあってもビリー・ワイルダーを敬愛する三谷監督は、2時間16分をしっかり楽しませる。エネルギッシュで映画愛にあふれた作品に仕上がっている。(おかむら良)

映画.com(外部リンク)

2008年6月5日 更新

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