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ペルセポリス
2007年12月22日公開

ペルセポリス

PERSEPOLIS

952007年12月22日公開

m_l********

5.0

ネタバレ今さらながら、キャッチコピーがひどい

海外在住ですが、公開当時映画館へ見に行き、原作漫画も読みました。そして久しぶりに読み返して改めて思いました。日本でのキャッチコピーにある「ちょっぴりの反抗心」がひどいです(って13年前の映画に言っても仕方ないですが)。 マルジが知り合いになった18歳のコミュニスト(共産主義者)の女の子が、その思想により処刑される話が出てきます。イランの法律下では処女を死刑にすることはできない為、当局は看守に彼女を強姦させた後に処刑します。当時のイランで少しでも反体制の行動をするということは、そういうリスクを伴っていたんですよ。マルジの叔父も政治犯として処刑されてます。学校の先生に反論することも、友達と集まってパーティーをすることも、西側の文化であるマイケル・ジャクソンを聴くことだって「反体制的行動」です。それでもマルジは自分の尊厳を忘れないため、反抗を続けます。これが「ちょっぴりの反抗心」?平和な日本で未成年少女がタバコでも吸う感覚でつけられたキャッチコピーでしょうか。 確かに過酷な政治体制下にあっても、女性が極度に抑圧された世界であっても、思春期の女の子が考えることは普遍的、日本の少女とも共通点があることでしょう。アニメ自体ポップな画調だし、そういう共通点によって遠い国イランの話を親しみやすいものにする狙いは理解できます。配給上の事情もいろいろあるんでしょうが、それでも曲げちゃダメなとこがあるでしょ。映画のいちばんの本質となっている、弾圧下での少女の崇高な自尊心を「ちょっぴり」って… 映画の本筋とはズレてしまいましたが、メジャーにしろマイナーにしろ日本での映画の配給のされ方ってまだまだ当時から全然変わってないよなって思ったので苦言しました。内容は本当に素晴らしい作品です。

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