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ペルセポリス
2007年12月22日公開

ペルセポリス

PERSEPOLIS

952007年12月22日公開

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5.0

すっと観たかったアニメーション

過酷な環境の中で生きていくイラン人女性、この物語の作者「マルジ」の半生。 独特のアニメーションで描かれているので、悲劇的なことは緩和されているかもしれない。が、反対に、観ている私たちに「アニメではない悲惨な現実」への想像を委ねられているような。辛さを表現するのは恐ろしい映像ではなく、柔らかいアニメーションでも可能なのかもしれない。実際、戦闘映像では非常に痛んだ。 政治的な問題が次から次へマルジを襲う。普通に(?)生きることが許されない現実。 が、果たして日本に住む私などには関係がない状況でだろうか!? いや、きっと、誰しもがマルジと重なり、共感する部分があるのではないか? 人間が体験する、幼少期、青春、孤独、愛、挫折、夢、苦悩、逆境、病気、希望・・ 毎朝ジャスミンの葉を摘み下着にしのばせている、よい香りのする穏やかな祖母が、留学するマルジに語る。 「お説教は嫌いだけど一つだけ忠告するよ、これからたくさんの違いに出会うだろう、そいつらに傷つけられても、相手が愚かだからと思えばいい、そうすれば仕返しなんかせずに済む、この世で恨みや復讐ほど最悪なものはない、いつも毅然として、公明正大でいるんだよ」 体中に染み入るシーン、言葉であった。

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