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告発のとき (2007)

IN THE VALLEY OF ELAH

監督
ポール・ハギス
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3.80 / 評価:672件

解説

失踪(しっそう)したイラク帰還兵の息子を捜索する父親が、アメリカ軍が封印しようとする真実に迫っていくサスペンス・ドラマ。2003年に実際に起きた事件を基に、『クラッシュ』のポール・ハギスが映画化。あえてアメリカの闇に触れ、正義ために何をすべきかを描いた。主演のトミー・リー・ジョーンズをはじめ、シャーリーズ・セロン、スーザン・サランドンの3人のオスカー俳優による、重厚な演技のアンサンブルも見どころ。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

退役軍人のハンク・ディアフィールド(トミー・リー・ジョーンズ)は、イラクから帰還してくるはずの息子マイク(ジョナサン・タッカー)が脱走したという知らせを受ける。息子を探すために現地へ向かい、地元警察のサンダース刑事(シャーリーズ・セロン)と捜索を開始。真実が明るみに出るとともに、ハンクは知らなかった息子の素顔を知ることに……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C)2006 Elah Finance V.O.F.
(C)2006 Elah Finance V.O.F.

「告発のとき」PTSDを題材にあくまでも“人間”を描いたポール・ハギスの新作

 イーストウッドの「硫黄島」2部作や「007/カジノ・ロワイヤル」などを手掛ける売れっ子脚本家であり、「クラッシュ」でアカデミー賞最優秀作品賞を受賞したポール・ハギス監督の最新作である。

 感動してもらうよりも、大勢でディスカッションしてもらえるような作品を作りたいという彼は、今回イラク戦争からの帰還兵たちに急増しているPTSD(心的外傷後ストレス障害)を題材に選んだ。

 行方不明になった息子を探すこの作品は、ミステリー仕立てでありながら息子の行方が早々に判明、そしてストーリーは、なぜこんなことが起こったのか、という方に焦点が絞られていく。通常なら謎を引っ張り、物語の要素を徐々に増やして構成していくものだが、これは逆に要素を減らしていくことで最後にテーマだけが残るように作られている。観客をどう夢中にさせるかよりも、どう事実の悲惨さ、ひっ迫した状況を伝えられるかを考えた結果だろう。また石油や政治に言及したり、この戦争の是非を正面から問うのではなく、PTSDを題材にあくまでも“人間”を描いたところがハギスらしい。人種問題を扱った前作「クラッシュ」で、人種差別反対という大きな描き方はせず、被害者、加害者の両者を“個人”として描いたように、今回もまた戦争問題という大きな枠以前に、個である一人一人の当たり前の権利、当たり前の幸せを、個である観客一人一人に考えるよう訴えている。(木村満里子)

映画.com(外部リンク)

2008年6月19日 更新

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