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ダージリン急行 (2007)

THE DARJEELING LIMITED

監督
ウェス・アンダーソン
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3.61 / 評価:762件

経済発展するインドの心?

  • raz***** さん
  • 2018年10月31日 10時38分
  • 閲覧数 543
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

視聴すると、全編がメタファーで塗り固められていることに気づく。具体的に何のメタファーなのかフワッとは分かるが、詳細には分からない。なのでストーリーも分かるようで分からない。

ラストシーンでは三兄弟がオレンジ色のカバンを捨てて急行列車に乗り込む。カバンは父親のものだそうだから、父親の思い出を表しているのだろう。三兄弟の心が軽くなって、兄弟の仲が戻ったというEND。

でも、なぜ不協和音のようだった三兄弟が仲良くなったのか、僕はストーリーからその理由がはっきりとは理解できない。ストーリーの意味としては、死んだ父親への未練を断ち切って未来を見ようという話になってしまうのだが、本当にそんなストーリーを書きたかったのか疑問に思う。

なので、視点を変えてメタファーをもっと広くとらえてみる。三兄弟も父親も「架空の存在」で何かのメタファーだと考える。考えてもすぐには分からない。なので、ダージリン急行って何かを先に考える。

映画の終盤では、列車の中の他の乗客たちの風景が映し出された。そこはまるで列車の中ではないような特殊な空間に徐々に変わっていく。なので、レールの上を走る列車は、人生のメタファーであろう。しかし誰の人生なのか。

ダージリン急行という名前がヒントとなる。ダージリンはイギリスが植民地時代につけた地名だ。そしてダージリンはインドにおけるイギリス人の避暑地として発展した。

ここまで考えれば、あるアイデアが頭の中で結実する。誰の人生なのかの答えだ。経済発展しているインドの人たちの人生ではないだろうか。そして、父親とはイギリスのことだ。

死んだ父親の遺産というのは、植民地時代のイギリスが遺した遺産であり、良くも悪くもインドはそれを土台にして発展した。

三兄弟は、植民地時代のことをあまりよく知らない現代のインド人のことだ。
母親は植民地時代のことを知っている時代のインド人で、
だから父親の葬儀には出席しなかった。

現代のインドの文化は、イギリスが遺していった文化と、古くからあるインドの文化の2つが混ざり合っていて、しかし、経済発展に寄与しているのはやはり前者が主なのだろう。

したがって、経済発展によって西欧化するインドにおいて、古くから受け継がれてきたインドの文化をもう一度見直そうという主張がこの映画から読み取れる。

三兄弟が個人主義で不協和音を奏でていたのは、インド人本来の生活をしてこなかったからで、だから母親のように伝統を大事にしようということなのかな。



ただし、これアメリカ映画で監督脚本にインド系の人はいないようなんだよね。なのでアメリカ人の目から見たインドってことだと思う。だから全体的にフワッとしていて具体性に乏しいんだろうね。

詳細評価

物語
配役
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映像
音楽

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