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チーム・バチスタの栄光 (2008)

監督
中村義洋
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3.14 / 評価:1280件

田口(竹内)と白鳥(阿部)の絶妙な関係

  • Kurosawapapa さん
  • 2008年2月11日 12時53分
  • 閲覧数 623
  • 役立ち度 76
    • 総合評価
    • ★★★★★

ミステリーとして実によくできている作品でした。
事件を解く鍵として、作品中にこんなにヒントを散りばめていたとは!
途中、それは見過ごしてしまいそうな、些細なシーンに含まれています。
そして最後に、光輝らされるように全てが明確にされます。 

また、緊張感溢れる手術のシーンは実に見事でした。
東宝撮影スタジオに再現された手術室も本物さながら、総額1億以上の最新機器を用意したというこだわりです。
この作品中、数回バチスタ手術が繰り返されますが、最初は丁寧に、後半はくどくならないよう簡潔的に、どの手術も手に汗握る展開に仕上げており、終始引き込まれ、118分の鑑賞時間もあっという間でした。

そしてなんといっても田口(竹内結子)と白鳥(阿部寛)のコンビが絶妙でした。
中村義洋監督の「アヒルと鴨」の時もそうでしたが、2人の関係に不思議な雰囲気が漂っています。

ミステリーの中で、最後までどういう人間なのか解らない白鳥は、彼の存在自体もミステリーです。
高飛車な性格で、目的もよく解りません。
徹底した調査姿勢を崩さない白鳥の態度は、病院関係者の神経をも揺さぶっていきます。
しかし、よくボケます。
うどんをおかずにして食べるそばが好物だとか、
最後に着ていたユニホームの胸にSWANと、でかでかと刺繍されていたのも笑ってしまいました。
作品中、エンタメ的要素を十分に含んでおり、とても楽しめます。

一方田口は医師でありながら、華やかな前線に立つよりも、どこか控えめでお人好し。
どことなく、おっとりしていても実は心に強い芯を持っている。
そんな役柄に、竹内結子はピッタリはまっていたと思います。
また白鳥のボケに対するツッコミどころも良かった。
白鳥「一度入ってみたかったんです、看護士控室」
田口「人間のカスですね」
ちぐはぐで、対立し、全く合わないような2人ですが、その2人が1つになった時、事件は解決されていきます。

そしてこの作品は、田口(竹内)の成長の物語でもあります。
なんとなく引き受けた調査でしたが、事件を通じ、人の死に接し、情に接し、自分の未熟さを痛感します。
田口にとって、この事件は自分を見つめ直す事件でもありました。
そしてエンディングで、ひと回り成長した姿を見ることができます。
生と死に触れ、理性と感情に流されながらも立ち向かい、2人が真実に近づいていくところは、とても見応えがありました。

また、バチスタのメンバーの中では、桐生と義兄弟の鳴海を演じた池内博之が、いい演技を見せていました。
桐生の肩越しから心臓を見つめるあの眼力、「俺たちはまだ登っていけるんだ」という野心むき出しの演技など、彼の存在感の大きさを感じました。
野際陽子や、平泉成など、脇役の方も百戦錬磨のベテラン勢でがっちり固め、見応え十分です。

緊迫感の連続、最後に見せる犯人の猟奇性など、引き込まれるようなミステリーを基本とし、白鳥と田口の不思議な関係、笑い、感動など、エンタメ的な部分を調和させ、さらに医療という現場にメスを入れた、見所満載の作品だったと思います。

詳細評価

物語
配役
演出
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音楽

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