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コントロール (2007)

CONTROL

監督
アントン・コービン
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3.59 / 評価:80件

解説

ニュー・オーダーの前身として今や伝説のバンドとなったジョイ・ディヴィジョン。そのボーカリスト、イアン・カーティスの波乱に満ちた半生を描く衝撃作。監督はU2やデヴィッド・ボウイからも信頼を寄せられる世界的写真家アントン・コービン。23歳の若さで自ら命を絶った主人公イアンを新星サム・ライリーが、イアンの妻デボラをサマンサ・モートンが演じる。カリスマ・ミュージシャンとしてではなく、1人の男としてのイアンに迫った語り口が共感を呼ぶ。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

イングランド北東部の田舎町に育ったイアン(サム・ライリー)は、やがて恋に落ちたデボラ(サマンサ・モートン)と結婚。19歳の若さで家庭を築いた彼は、地元の職業安定所で働きながら、バンド活動に精を出しはじめる。しかし、ロンドンで初ライブを行った1978年、イアンは原因不明の大きな発作に見舞われ……。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

(C) Northsee Limited 2007
(C) Northsee Limited 2007

「コントロール」当時のある種の人々の生きる態度が顕れている

 ジョイ・ディビジョンのアルバムを初めて聴いたのは、20歳の頃だ。イギリスでの大反響の余波が日本に届いた70年代末のこと。しかしその「余波」はあまりに小さく、だからこうやって彼らの物語が映画になり日本公開される日が来ることなど、想像することさえなかった。何しろ時代はバブルの前夜。彼らのダークで重くエキセントリックな音楽が受け入れられる要素は、日本にはなかったのだ。

 だからほとんどの日本人は、複雑な思いにとらわれることなくただ単にひとりの才能あるミュージシャンの苦悩と絶望の物語として、この映画を受け取ることになるはずだ。ニュートラルな視線で彼らの姿を見ることが出来る多くの人の僥倖を、喜びたい。あの単調だがアグレッシブなリズム、生きることについてのひたむきな歌詞、そして主人公イアン・カーティスの痙攣的な踊りなどを、まっさらな目と耳で受け取る幸福。

 もちろんこの映画は「フィクション」だからジョイ・ディビジョンという実在のバンドにこだわる必要はないのだが、しかし、この映画のあの痙攣的な踊りを見たとき、ああまさにあの姿を当時の私は彼らの音から聞き取っていたのだと感じた。あれこそが70年代末から80年代初頭にかけてのある種の人々の生きる態度だった。そんな当時への思いを、この映画は思い起こさせてくれた。(樋口泰人)

映画.com(外部リンク)

2008年3月6日 更新

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