2008年2月9日公開

恋する彼女、西へ。

1022008年2月9日公開
恋する彼女、西へ。
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作品情報上映スケジュールレビュー

あらすじ・解説

恋人のプロポーズを断ってしまった33歳の響子(鶴田真由)は仕事も不調で、後輩の尻ぬぐいのために広島に飛ぶことになる。市内で仕事を済ませた彼女は、橋の上で時代錯誤な海軍服に身を包んだ男(池内博之)に声を掛けられる。彼女は様子のおかしな男を残して立ち去ろうとするが、バイクと接触事故を起こした彼を介抱するハメになり……。

シネマトゥデイ(外部リンク)

作品レビュー(5件)

切ない16.7%悲しい12.5%泣ける12.5%ロマンチック12.5%かっこいい8.3%

  • taj********

    4.0

    お爺さんの無言の涙、濃密な時間。

     広島を舞台にハッピーエンドの映画を作ろう!という発想から生まれたご当地映画です。そういうわけでエンディングが予想できるのはご愛嬌として(勘がよければ開映5分で気づくぞ)、そこへもってゆく物語・脚本ともに破綻がなく、この手の映画にありがちなストレスを溜めることなく102分乗りきれました。聞けば原案・脚本は今年の大河ドラマ担当・田渕久美子さんだそうで、納得の出来であります。  お話は、広島出張中の杉本響子(鶴田真由さん)が、タイムスリップで昭和20年8月3日からやってきた海軍少尉・矢田貝亨(池内博之さん)に偶然出会い、彼の姿や考えに触れるうちに恋しちゃった、伴侶に巡りあいましたというもの。  要約するとベタな内容ですが、観ていて非常に面白いプロットでした。まず、現代人ではなく軍人が、過去から、タイムスリップしてくるのは珍しい例でしょう。矢田貝は24歳の設定ですが、演じるのは1976年生まれの池内博之さんでかなり高め。その理由が、あらかじめ東京の場面で、24歳なのに思考と体力が高校生レベルの部下くんを登場させることで、自然とわかるように工夫されていました。つまり、当時の青年は大人びていたらしい。大人っぽいというのは漠然とした雰囲気ではなく、確固たる意志を湛えた彼の目に彼女が惚れるというお話によって、具体的になります。  また、ギャグや思わず「ほほう」な場面もセンス良くちりばめられていて、「広島もの」の重さを取り払おうとする努力がみえます。傑作だったのは、昭和20年との違いを矢田貝が「女性の服…下着みたいだ」(笑)。下着ですか!ふむふむ。もっかい確認ですが、この映画の脚本は女性ですぞ。見せるところはじっくり見せていますが、会話のかけあいやテンポは悪くなかったと思います。演出や映像には古さを感じるのに、田渕さんの力で相当補っている印象です。  ひとつ難をつけると、響子視点の物語だったので仕方ないとしても、超浦島太郎状態の矢田貝が平成を受けいれる過程の描写が足りないように思います。景観の変化に驚く場面のあるほかは、食事(戦時中と一番違う点では?)や貨幣の変化に対し、矢田貝のものわかりが良すぎた感じです。また、そんな彼のとまどいが「死ぬとわかっていても昭和に戻って人々を救う」という決心に移る様子も、迫力の出せる題材のはずなのに軽く流していました。  演技では、まず浦島太郎を演じた(?)池内さんが特筆ものでしょう。「目」はふたりにとって重要なシンボルで、彼の引き締まった目力が存分に活かされていたと思います。作中の昭和雑誌の表現を借りれば、クールでクレバーなネイビーボーイ(英語かよ!)。客観的にみれば、24歳の俳優さんが矢田貝役できなかった点こそ憂慮すべきかもしれませんが。23の僕もそこを批判できん顔なんで、この話はここまで(笑)。  個人的な演技MVPは、終幕出てくる「ある男」(小林桂樹さん)の涙に謹呈いたします。ほんの10秒くらいのカットでしたが、この瞬間、星1つ追加決定です。一言も言葉を発していないのに、圧倒的に濃密な時間。お爺さんの演技でもらい泣きしそうとは、むしろ自分の純粋さに感動じゃ(笑)。  本作の制作経緯は冒頭に書いたとおりですが、そもそも、本作が劇場公開まで漕ぎつけたことをお祝いすべきでしょう。一説によると、日本では年間撮影本数の3割はお蔵入りするそうです。自主制作映画は別として、本作のようなご当地ものは余所への訴求力に欠けるぶん苦労するようです。たとえば「ええじゃないか気仙沼伝説」(鈴木京香さん主演)なんて、もう題名だけで怪しさ大爆発のワクワク作なのに陽の目をみないらしく、残念至極。  広島で明るい映画を作るべく地元有名企業が勢揃いしたおかけで、本作はちょっとした観光案内も兼ねています。夕食はお好み焼きばっかだし(オタフクソース)、広電最古参の「原爆電車」(現役の被爆車両)と最新鋭の超低床電車が登場して(このすれ違いがタイムスリップの原因という設定)、車内広告はフマキラーが貼ってあります(てか広島発祥の会社だったんか!)。野球ファン的には08年度限りで見納め、広島市民球場のカットが印象的でした。うーむ、今年こそ交流戦で行かねば。ちなみにロケーションで驚いたのは、河口にかかる橋の下…というか海でふたりが抱きあうシーン、おそらく地元情報なのでしょうが、すごいロケ地を見つけたもんです(この情熱にもはや評価不能なり)。  公開規模も宣伝も地味、舞台も敬遠されやすい広島ですが、時間さえあれば観て損のない佳作でした。僕的には、あのお爺さんの涙で豊洲まで行った苦労がぜんぶ報われた気がします。いや、苦労してはないけど(笑)。すべてのご当地映画がより多くの人の目にふれることを願って、星4つとさせていただきます。

  • yas********

    3.0

    応援したくなるよね、いろんな意味で

    ご当地映画というのでしょうか、広島の方々がロマンス映画を作りたいと力を注いだ作品らしいです。 考えてみれば、広島という名前は日本人にはあまりに大きな意味を持ち、忘れてはいけないという気持ちとは別に、冗談のひとつにも出来ないくらい神聖化している部分もあるような気がします。 それが悪いというのではなく、あまりに一元化している部分への地元の方々の危惧なのでしょうか。 主旨はわかりませんが、地元経済を含めた様々な多様な発展への望みを込めたのかと、解釈いたしました。 さてこの作品、よくありがちな感じではありますが、タイムスリップと時空を超えた恋愛ものという設定を原爆投下や人間魚雷回転、など戦争のキーワードをちりばめながらも、娯楽作として作り上げようという思いがあちこちに見受けられて、とても見やすいです。 戦争を知らない世代への警鐘は最低限に押さえ、未来に向けての希望のようなものを強く感じました。 それが全体のストーリーからよく出ていたと思います。 ネタバレになるのであまり書きませんが、(まあすぐにわかってしまうとは思いますが)そんな設定や物語も後から思えば、未来志向の表れだったのかと感じています。 細かい点での不満は多々ありますが、そういったものは、単なる好みの問題と割り切ってしまいましょう。 広島と原爆というテーマを用いながらも、それをギリギリ軽んじることなく恋愛ものとして作り上げたその心意気こそが一番の意義だと思うのです。 もちろん、単純に一映画作品としての感想を述べ、甲乙つけるのが正しいのですが、私にはどうもそうした見方が出来ません。 きっと広島の方も、「あの」、という先入観を翻したいのだと私は思ったのですが、そんな気持ちなのかなと思ってみたこの映画はやはりそんな気持ち抜きには語りづらく、ある意味それも偏見と言えるのですが、仕方ないです。それが今の私と言うフィルターの限界でもあるのですから。 そんな私の感想は、この映画の面白かった部分を応援するという形になってしまうのです。 この映画も数ある反戦映画の一つとして今回衛星放送系での鑑賞だったのですが、なかなか見られない作品としても貴重だったし、十分面白かったです。 何せ、タイムスリップものだし(笑)。 ながらで見始めて、思わず最後まで見入ってしまうくらいですから、人を引きつける要素はたくさんありますよ。 特に恋愛ものとしてもいい感じです。 消化不良気味な部分はどうしても戦争というテーマの重さゆえでしょう。これは仕方ないと思います。 限られた時間の中で、精一杯頑張ったと思います。 ああ、もうこんな表現すると同情票みたいでダメですね。 いろんな意味で見所はたくさんありますよ。 決して薄っぺらな感じはありません。見る価値はあります。いろんな意味をそこから感じることが出来ると思います。例えそれが否定的なものだとしても。 そうですね、恋愛としてはある意味究極の形が見れるかもしれません。 自分に置き換えたとき、果たして同じようになるかどうか、というのも考えさせられるでしょう。 機会があれば一度手に取ってみて下さい。

  • oja********

    4.0

    ネタバレエキストラのおっちゃん11月に、西へ。

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • なべゴロー

    1.0

    何でだろ?

    SFの要素も含めた恋愛映画かと期待したものの 大きく裏切られた内容にガッカリ。 一緒に言った女房に「時間の無駄」と言わしめた 「超」を付けたいくらいの駄作である。 点と点が繋がらず、地理的におかしいのは、 映画では当たり前なのでとやかく言うつもりはないが、 もう少し「録音」は何とかならんかったの?と言いたい。 特に比治山でのシーン、遠くで聞こえセリフにかぶる 暴走バイクや吠える犬…など音悪過ぎ!です。 さらに小道具。2度あった缶ビールを飲むシーン、 どちらも「空き缶」なのがバレバレです。 アルコールが苦手ならば、せめてお茶ぐらい入れて 実際に飲ませて演技をさせろって感じでした。 結局のところ、 田淵久美子はこの映画で何が言いたいのだろう? いったいどういう層に見て欲しいのだろう? と同時に、この作品を応援している 「広島でロマンス映画を成功させる会」の皆の衆。 内容やクオリティに本当に満足ですか? …と大いに尋ねたい。 まぁ確かに広島は、同時にヒロシマでもあるわけだが 平和と愛を伝えたいのならば、 子どもたちの鑑賞にも堪えうる様に 鶴田真由の「官能シーン」は必要無い。 単なる監督の趣味としか思えない。 地元の人間としては「悲劇の場」ではなく、 恋愛の舞台としての広島(の街)が、 どう描かれているのかを見たかった部分もあるわけで、 実はこの作品を観る一週間ぐらい前に、 同じ被爆地である長崎を舞台にした 「7月24日通りのクリスマス」(中谷美紀:主演)を見たのが悪かった。 比較してもしょうがないのだが、 こちらには原爆の「げ」の字も出てこない。 “恋する彼女”が住む長崎の街が、 とてもオシャレに描かれている作品なのだ。 この作品の応援ブログ。 よほど映画に関われたことや 主演の鶴田真由と会えたのが嬉しかったのか? 浮かれ加減だけはよく伝わってきます。 ヨカッタネ。頑張って下さい。

  • ope********

    5.0

    彼と運命の出会いに感動・・・久々よかった

    SFか恋愛か戦争ものか?タイトルが意味不明だったけど。彼と私はお互いを運命の出会い、運命の人と思い、いく多難を超えて結ばれているのでお互い、久々よかったねって。鶴田真由にはたった3日の出来事。女性の私はそちらに感情移入しましたが。彼は60年待ち続けた池内博之の役に感動したって。そこまで思い続け待ち続けられるなんて。映画のコンセプトや色々と細かくは言えませんが。地下鉄(メトロ)に乗って以来の不思議な感覚のラブストーリーとしてとらえました。運命を感じている恋する二人に見て欲しいなあ。

スタッフ・キャスト

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基本情報


タイトル
恋する彼女、西へ。

上映時間

製作国
日本

製作年度

公開日

ジャンル