新吾十番勝負 第一部 第二部 総集編
作品レビュー(1件)
- ytp********
4.0点
徳川家光の落胤として親の顔を見ないまま、剣の道に生きる決意する葵新吾(大川橋蔵)であるが、その十番勝負のうちの五番までを収めたのがこの映画であり、先に公開された二本の「新吾十番勝負」の映画をまとめたものである。作家川口松太郎が新聞連載した原作が大ヒットし、ラジオドラマ化やテレビドラマ化で勢いを得た上で映画化されている。 まず葵新吾(大川橋蔵)を親代わりになって育て上げた梅井多門(山形勲)の颯爽とした生き様に感銘を受ける。武田一真(月形龍之介)の剣を倒すという目的だけで、日々精進する姿を演じる山形勲は武士らしい真摯な役柄を見事にこなしている。この映画の最後で、敢え無く一真の前に斃れる。 その多門の武士の在り方を学んだ新吾も潔い武士であり、大川橋蔵はこの役柄に若い息吹を吹きこみ魅力あるものにしている。 月形龍之介の剣さばきは隙のない見事なものであり、剣豪らしい威厳を放っている。 総集版ということで、端折った部分が不満になる部分もあるが、まずまず、剣に命をかけた人間たちのドラマを描けている。
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