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ダークナイト (2008)

THE DARK KNIGHT

監督
クリストファー・ノーラン
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  • みたログ 1.3万

4.39 / 評価:6,937件

解説

映画『バットマン ビギンズ』の続編で、バットマンの最凶最悪の宿敵であるジョーカーの登場で混乱に陥ったゴッサムシティを守るべく、再びバットマンが死闘を繰り広げるアクション大作。監督は前作から続投のクリストファー・ノーラン。またクリスチャン・ベイルも主人公、バットマンを再び演じる。そして敵役のジョーカーを演じるのは2008年1月に亡くなったヒース・レジャー。シリーズで初めてタイトルからバットマンを外し、新たな世界観を広げたダークな展開に目が離せない。

シネマトゥデイ (外部リンク)

あらすじ

悪のはびこるゴッサム・シティーを舞台に、ジム警部補(ゲイリー・オールドマン)やハービー・デント地方検事(アーロン・エッカート)の協力のもと、バットマン(クリスチャン・ベイル)は街で起こる犯罪撲滅の成果を上げつつあった。だが、ジョーカーと名乗る謎の犯罪者の台頭により、街は再び混乱と狂気に包まれていく。最強の敵を前に、バットマンはあらゆるハイテク技術を駆使しながら、信じるものすべてと戦わざるを得なくなっていく。

シネマトゥデイ (外部リンク)

映画レポート

TM & (C) DC Comics (C) 2008 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.
TM & (C) DC Comics (C) 2008 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved.

「ダークナイト」脳髄にからみつく超高速アクション

 ジョーカーが化けた。「バットマン」第1作でジャック・ニコルソンが扮したジョーカーは「究極のオブジェ」だった。装置や衣裳が印象的だったあの映画のなかでも、ニコルソンの姿は極彩色のオブジェだった。単騎で際立つ彼の言動に、私は笑った。

 「ダークナイト」ではヒース・レジャーだ。こちらのジョーカーは、観客を凍りつかせる。裂かれた口も紫の上着もずっと地味だが、その無意識はアナーキーの極致だ。広い背を丸めて邪悪の限りを尽くし、黄色い歯の間から毒に満ちた言葉を吐く。己の異形がバットマンの異形の補完物であることを自覚し、「俺はおまえを殺したくない。おまえは俺を完成させてくれるからだ」とつぶやけば、「ダークナイト」の闇とカオスは一気に深まる。

 ジョーカーを通してモラルの境界で揺れる無意識を際立たせたのは、脚本の功績だ。クリストファーとジョナサンのノーラン兄弟は、白騎士デント検事(アーロン・エッカート)と黒騎士バットマン(クリスチャン・ベール)との間にもきわどい軋みを忍び込ませる。そこにジョーカーをからめた三角関係、というよりも三重衝突がこの映画の急所だ。が、哲学の深みは映画の運動感を落とさない。陰と陽と半陰陽は猛スピードで交錯し、バットポッドにまたがったバットマンは、両刃の剣と化しつつゴッサムシティの戦場を駆け抜ける。「ダークナイト」は、濃くて速くて脳髄にからみつく傑作だ。(芝山幹郎)

映画.com(外部リンク)

2008年7月31日 更新

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