ここから本文です

アフタースクール (2008)

監督
内田けんじ
  • みたいムービー 1,465
  • みたログ 6,644

4.07 / 評価:2704件

つまらない人生は、自分自身のせいなのだ!

  • shigeo さん
  • 2008年5月24日 21時39分
  • 閲覧数 3102
  • 役立ち度 143
    • 総合評価
    • ★★★★★

うわぁ、すっげえ、おもしれえ!!
自分のような小遣いの少ない人間はネットやら、なにやらで作品の内容を調べ、吟味し、その上で映画館に向う。
自分なりにハズレがないようにとの自衛策なんだけど、そんな予備知識なんかなしにまっさらな気持ちで観て、それがすごくおもしろい作品だったとしたら、それにこした事はない。
この映画はそんな作品だ。
前知識?
そんなもの、大泉洋、佐々木蔵之介、堺雅人、この3人が出演していることと、監督・脚本が内田けんじだと知ってさえいればいい。(他のキャストさんたちももちろん、この作品を形作る重要な人たちです、はい。)
特に内田けんじ監督の名を知り、これまでの彼の作品を楽しめた人には、この作品にもおそらく満足するだろう。
彼のスタイルといえば、練りに練った脚本を骨格として、ストーリーが進むにそって提示される数々の伏線が徐々にカッチリとハマって全体像を見せてゆくものだ。
観終わってみれば単純な内容の作品なのかもしれないが、観ている間は実に複雑にストーリーが展開してゆき、その上、次から次へと提示される新しい情報を整理するのに必死で余計なことを考えるヒマがない。
先ほど、予備知識といったが、たとえば最初のシーンの知識があっても、そのシーンの本当の意味を知るには最後になってみないとわからない。
そういう意味では、この作品の予備知識を与えるということはとても難しく、いや、はっきりいえばそんなことは無意味だ。
そんな知識があれば、コロッと簡単に騙される。
なんたって、登場人物たちだって自分の役回りを完全に把握していないし、騙されてゆくのだから。
そして、痛快なのは、その騙し方が実に正々堂々としていてコソコソしていない。
何でもいい、自分が気になった部分があったら、それをアタマの片隅に留めておくといい。
それが、後で”こういった伏線だったんだよ”と明らかになったネタなら、ちょっと嬉しくなるはずだ。
自分もいくつも気になったところがあったのだが、その中の一つがエンドロールの後に明らかになった時、「まいりました」と心の中でアタマを下げた。
だから、エンドロールが終わるまでちゃんと観てちょ。
考えてみれば、「あの」大泉洋が普通の真面目な教師の役をやるわけがないのだ(笑)。
とても純情で、そして男らしく..イケメンとは違う、実にかっこいい男を演じている。
あと...一人で観に行くよりは彼氏やら彼女やら友だちとやらで観に行った方が、観終わったあとのコーヒー・タイムに「あそこはどうだった、そうだったっけ?」などと話が盛り上がれるからいいと思う。
こうして、30代になった、かつての同級生たちが織りなす”大人の放課後”は自分たちの心に深く刻まれることになる。
爽快だ...それと同時に、アタマを使った軽い疲労が観終わった自分に残った。
そして、大泉洋の台詞がカタチこそ変わったが心に残った。
つまらないとはどういうことだと。
自分の生活はどうか?
人生はどうか?
つまらないのは環境のせいでも、他人のせいでもない...つまらない、つまらないと勝手にひねくれている、その人間に問題があるのだ。
そして、自分は...大泉洋たちのように楽しい”大人の放課後”を過ごしたいと、ささやかながら思うのだ。
それは決して高望みではないはずだ。
人生を、おもしろくも、つまらなくもするのは、自分の考え方・生き方次第なのだから。

『運命じゃない人』、そして今作を観た人は当然気付いていることだろうが、伏線の張り方や構成などが二つの作品はとても似ている。
もちろん、それぞれがおもしろいし、こういったカラーが内田監督の大きな武器ではあるけれど、これが何作も続くとさすがに飽きられるだろう。
次、もしくは、その次でもいい、違った内田カラーの作品を作って欲しい。
とても期待している監督さんだから、あえて自分は高い要求をする。
頼んまっす、内田監督。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 楽しい
  • 不思議
  • コミカル
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ