2008年4月12日公開

パラノイドパーク

PARANOID PARK

PG12852008年4月12日公開
パラノイドパーク
3.4

/ 165

19%
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14%
7%
作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(97件)


  • dir********

    2.0

    薄っぺらいぞ

    誤って人を殺してしまった少年の心境の変化を写す、 というのがテーマであるようだが、内容が薄い。 薄い内容の脚本を頑張って引き延ばして、無理やり 映画として成り立たせてる感じがした。 大きな見せ場は中盤の列車の誤って殺す、まさにそのシーンだけ 少しだけだけど、けっこうグロテスクな死に方してビビった。 主人公の俳優がパケ写で見て美少年だったから気になって見てみて、 実際に美少年だからよかったけど。 主人公がこの人じゃなかったら☆1つだったよ。

  • jum********

    4.0

    ネタバレ個人的で偏向的で恣意的

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • bad********

    3.0

    写真集あり

    最近、この映画に主演しているゲイブ・ネヴィンス(Gabe Nevins)の写真集を手にいれました。これを機にまた映画も見直したのですが、なかなかゲイブ君は美少年でしたね。さてこの写真集なんですがゲイブの少年から青年に移りゆく何年かを撮っていますが、それが酷い変わり様でございました。まるで、この映画の後日談のようですよ。やはりあれだけの秘密をかかえればあの後の人生は辛いものですよね。

  • shi********

    4.0

    言葉にならない感情

    冒頭から 引き込まれました。。。 言葉にならない なんともいえない感情が 映像とともに すごくグッとくる

  • yos********

    4.0

    彼と我々の心は整理できたのか?

    何とも言えぬ、難解さを湛えた映画。 主人公アレックスはある日、ひょんなことから鉄道警備員の男を死なせてしまう。 その前後の日々の日常を、アレックスが回顧録的に振り返りながら、物語は進む。 いや、「物語が進む」というより、映画の尺が長くなって行くだけかもしれない。 「物語」という意味では、ほぼ進むことがないからだ。 基本的に画面に映し出されるのは、人間を一人死に至らしめた少年の煩悶と、何気なさを装いつつも恐怖に怯える日常だ。 何食わぬ顔をして学校に行き、悪友とつるみ、ガールフレンドとセックスして、問題を抱える家庭に帰って、眠りに就く。 その日常の最も遠いところからやってきたのは、殺人を犯してしまったという後悔の念と、彼に疑いの目を向ける刑事だ。 こうしてアレックスは、いつ終わりが訪れるとも知れぬ日常のなかで、手紙を綴り始める。 最初に「回顧録的」と書いたが、これは回顧録ではなく、アレックスがある人物に宛てて綴る手紙なのである。 彼は劇中でも時間を見つけては鉛筆を手に取り、一心不乱に手紙を書き綴っているが、アレックスが観る者に語る内容は、手紙の文面であると判断できる。 そのせいで物語が物語的ではなく、時系列がやや混沌としながら映画としての時間が経過していくのだ。 手紙自体は人を殺めてしまった後から綴っているから、この辺りは「殺人者」なってしまったことによる混乱、動揺が表出しているのだろう。 面白い(といっては語弊があるが)のは、アレックスを観察していても罪の意識があまり見て取れないところだ。 恐らくだが、人を殺してしまったという罪悪感や自責の念よりも、人の命があまりにもあっさりと喪われたことへの戸惑いが消えないでいるのではないだろうか。 乱れた時系列、殺人シーンの場違いなほどの凄惨さ、まったくと言って良いほど笑顔を見せない登場人物たち、温もりと労わりのない人間関係が、映画全体の雰囲気を重苦しくしている。 その雰囲気を払拭せぬまま、突然映画は終わる。 「実際には出さなくても、手紙を書くことで心が整理できる」という言葉を受け、手紙を綴り続けたアレックス。 果たして「物語」は、手紙を書き終えることによって結末を迎えたのだろうか。 人を殺した少年アレックスと、彼の独白に立ち会った観客は、気持ちの整理を出来ただろうか。

  • n_f********

    5.0

    ネタバレ人には話せない。誰かに話したい。

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • Kurosawapapa

    4.0

    見る側が、主人公の心を染めていく作品

    この作品のテーマ、、、 それは、はっきり見えています。 予告にもあった、16歳の少年が起こしたある事件。 その過失致死の “罪” に対し、 大きな変化やドラマチックな展開を避け、 ただ静かに、淡々と、 そして、ひたすら正面から向き合い、答えを導き出す作品です。 罪と向かい合った主人公の心境、 それを繊細に、そして深く描写しているところが、この作品の優れているところです。 この作品では、手紙を媒介とし、 起こった出来事が一人称で語られ、 主人公のアレックスの目線に立った映像が続きます。 見る側にとっては、あたかもアレックスの心に同化していくかのようです。 また、アレックスが1人、スローモーションで佇むシーンが多用されています。 海に向って歩くシーン、車で運転するシーン、学校の廊下を歩くシーン、 それらは、それまで見た過去のシーンを回想させる時間帯でもあります。 見る側は、一歩ずつ、深く深くへと、 アレックスの心に入っていきます。 さらに加わる、 幻想的音楽、光の強弱、ボカシた映像、 一見、アンバランスに見える、映像と音のコラージュ。 その不均衡さは、アレックスの不安や葛藤を現し、 まるで、罪の意識の中を彷徨うかのような表現です。 また、時間を前後させ、同じシーンを繰返すのは、 「エレファント」などでも見せたガス・ヴァン・サント監督ならではのテクニック。 脈絡の無い数々のシーンが、優れた編集とミキシングによって、見事に繋ぎ合わされていきます。 見る側にとって、 なんとなく「感覚的な把握」であったものが、繰り返し流れる映像によって、 「現実的な把握」へと変化していきます。 しかし、この作品には、“罪と罰” に関する答えはありません。 答えを導き出すのは、自分です。 この作品には、主人公の明白な感情も気分も読み取らせない “透明さ” があります。 見る側の考え方によって、主人公の心を染めていくことができる、 そんな一種独特な作品です。 ただ1つ言える事、、、 それは、アレックスが感じる世界観が変わった、ということ。 両親の離婚、 セックスばかりに興味を持つ彼女、 ストレスを抱える弟、 自分にまつわる些事から、逃げるように飛び込んだパラノイドパーク。   Paranoid Park(偏執した遊園地) しかし、事件によって、彼は変わっていきます。 「僕らの問題なんて小さくてバカみたいだ」 「僕らとは違う世界があることを知った」 苦悩しながらも、パラノイドパークの外側にある、もっと他のレベルへ自分を導こうとする アレックスの真摯な姿が、そこにあります。 暗闇の中で、もがきながらも、一筋の光明がさしていた、、、 この作品にとって、それだけは確かな部分です。 それは、アレックスの深い孤独に、 ようやく風穴を開けられる予感、 そして “希望” を感じさせるものでした。 この放たれた光こそが、 監督の求める回答だったのではないでしょうか。

  • お茶

    3.0

    ネタバレエレファント

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • agu********

    1.0

    恐ろしくつまんねえ

    スケボー捨てたらそれこそ足がつくんじゃないの? 女とも一発やって即別れるとかありえん 主人公がアホすぎるわ ただ電車に引かれて真っ二つになったオッサンが、 ズリズリ動くシーンだけは良かった

  • じぇろにも

    3.0

    ネタバレ少年がノートをつけるOP

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • jun********

    4.0

    儚くも美しい映画

    思いがけない事件。真相は不明。 少年の絶望がじんわりじんわりと伝わってきて、真実がゆっくりとゆっくりと明らかになってくる様。儚くも美しい映画。

  • まあしい

    5.0

    私の中の、ガス最高傑作。

    ガス ヴァン サントのセンスは大好きだけれど、今までの作品全てを理解できてるかと 言うとそうでもない。 「誘う女」や「マイ プライベート アイダホ」は私の心の琴線に触れたけれど、 「グッド ウィル ハンティング」の良さがいまいちわからないし、「エレファント」 も正直、★3個といったところだ。 「カウガール ブルース」なんかは、誰かに細かく説明してほしいくらいだ。 そして、本作。 ユラユラと静かに・・・だけど、ダイレクトに私の心に届きました。 ストーリーはポートランドの高校生でスケーターのアレックスが「パラノイド パーク」という、スケーターのたまり場に遊びに行き、不可抗力で人を殺してしまい、その後の彼の心情を見せていくというもの。 アレックスは家庭に問題を少し抱えている。 両親が別居していて、離婚寸前で、それにストレスを感じ精神に少しダメージを持った弟がいる。 ステディーな美しい彼女はいるが、処女である彼女とセックスをするのを、ためらっている。 彼女が重荷になるのがイヤらしい。 少年特有のわがままさだ・・ 仲の良いスケボー仲間も何人かいて、クラスで孤立しているわけでもない。 まぁ、割と普通の高校生だ。   そのアレックスが不本意ながら殺人を犯してしまい、動揺し、混乱して絶望し、それでもなんとか、自分を保とうとする。 いきなり昨日と全く違う自分を感じている。 思考が過去に行ったり、現在に戻ってきたり・・・・ 罪悪感と絶望と孤独をほとんど、セリフなしで、映像と「音楽」と光と影で見せる。 季節は夏から秋に変わり、初冬を迎えるまでを「ポートランド」のあの埃っぽく白くて寒そうな街で表現する。 アレックスが悩みを抱えている瞬間でも、少年たちは屈託なくスケボーを楽しんでいる。 彼の表情は少しも変わらないし、何もしゃべらないのに映像だけは、彼の心を映していく。 こんなに細かく、他人の感情を映像で観たのは、初めてのような気がする。 ものすごく、繊細で計算しつくされた、完璧な映画でした。 何かひとつでも、バランスがくずれたらアウトだった。  観るほうに考える余白まで用意されている。 ガス バァン サントはまだ、進化していたんだ・・・と思う。 娯楽作品ではありません。 登場人物に深く感情移入しなければ、なんとも「退屈」な映画ですが、美少年がお好きな方はすぐに、入り込めるでしょう。 ガスはその辺も計算してます。(笑) *************************************** 余談ですが、今書店で、HUGE(ヒュージ)って雑誌が並んでいますが、表紙がガスがポラロイドで撮ったリバー フェニックスです。 リバーが20歳の頃、自宅で撮られたもので本当の素顔です。 マット デイモン、  ベン アフレックなど、その他の俳優の写真も収められています。 ご興味のある方は是非!!

  • oce********

    2.0

    エレファントとは違う

    題材はともかく、相変わらずガス・ヴァン・サントが美少年好きなのははっきりと分かった。 スケボー好きの青年アレックスが犯した過ち。 刑事に詰め寄られアレックスの心情は不安とともに揺れる。 無意識にカメラを揺らしたりなど、分かりやすい描写に感じたが、敢えて事件の深くを追及したりはしない。 事件前と事件後の変わったものをほんのわずか気付かせる。 それぐらいの微妙さをガス・ヴァン・サントは表現したいのだろう。 ただ時間軸をずらす意味がないし、同年代が見るべき類の作品であることは否定できない。 それらを踏まえても好みの作品ではない。

  • bag********

    4.0

    鳥の声

    そういえばそんなことがありました。 くりかえしくりかえす毎日が退屈で、いろんなことがもうどうでもよくなって、この平凡な日常がバラバラに壊れてしまえばいい、それでワルのたまり場にひとりで入っていって、よせばいいのについていって、オマワリにパクラレてしまった。 それで日常はみごとに壊れたのだけれども、昨日までの友人はあいもかわらず古ぼけた現実のなかに住んでいて、現実というものがいくつもあるものだなと気づく。 ニーノ・ロータの音楽がいい。フェリーニを意識しているのかしら。 少年がシャワーを浴びている。鳥の声がして、まるで熱帯雨林のスコールのように森の音が降り注ぐ。少年の内部のケガレが洗い流されているというより、内部にしみこんでいくかのようで。 それで少年は重たくなって、スケボーで自走できなくなる。通りかかったガールフレンドの自転車につかまって、ようやく走り出す。手紙を書いてみたら、燃やしてもいいから。 「パラノイド・パーク」 野原を歩いていって、海がみえるベンチでノートに書き始める。 パラノイドたちのパーク、それはこの世界じゃないのか。 カメラはノートのなかの少年のあとをついてゆく。ノートが燃えてしまえば映画もおわる、というわけで・・・。

  • deb********

    3.0

    美しいすぎる過ち

    タバコも酒もまだだけど人を殺すことはできたりする。 そんな16歳に現実感のない日常。 「エレファント」しかり本作もそうなのだが、 ガス・ヴァン・サントは青春時代の無垢な若者が犯す過ちを 戸惑うくらいに美しく描く。 美しすぎるということは罪の本質を覆い隠す残酷なマテリアルである。 少年の心の移ろいを淡々と描く趣旨はわかる。 クリストファードイルのカメラワークも成功している。 ただ時間軸を切り刻む編集は良い方法とはいい難い。 途切れ途切れの緊張感が正直眠気を誘ってしょうがなかった。

  • 4.0

    ネタバレ映像美と顔面美

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • coc********

    4.0

    可愛い男の子だ

    10代(思春期?)の脆さ・・・的なものが映像から伝わるような気がします。 静かな静かな少年の不安に、こっちまで不安になってくる。 手紙を書き、燃やしたあと美少年はどうするんんでしょうね?

  • mor********

    5.0

    ガス・ヴァン・サント最高傑作!

    ガス・ヴァン・サント最高傑作! (個人的にですが・・・) インディペンデント回帰以降、 「ジェリー」、「エレファント」、「ラストデイズ」と 若者の不安定な精神状態・心理を 美しい映像と静かに響く音楽のコラージュで描き出す ガス・ヴァン・サント監督 本作は、その極み。 クリストファー・ドイルの浮遊感のあるスローモーション映像 (※今回はお得意のスピード感排除) 陽と陰の二極化された音楽 映像と音楽のコラージュ これらが、少年の微妙な心の心拍数のように。 子供から大人へ。 ベタベタした防御膜が出来上がる前の、 柔らかく繊細で、触れると割れてしまう。 そんな質感が、手に取るように感じられる作品。 主人公とその女友達の会話。 「僕らの悩みなんて、所詮ちっぽけなもの。」 『当事者以外にはね。』 この言葉、チクッと響きました。 しかしながら、一点。 予告編に意義あり。 『殺人シーンを何故入れた?』 本編では、主人公が殺人を犯してしまったことを ボイスオーバーで回想。 初期段階から、殺人を予期出来る要素はあるが 実際にシーンとして出るのは終盤。 知らない方が絶対面白かった。(私は!)

  • ari********

    4.0

    ポートランドスケータ―版の罪と罰

    非常にリアルな作品である。 ガスらしい作品で非常に淡々と物語は進んでいく。 10代のスケーターの少年が、ふとしとことで罪を犯し、良心の呵責にだんだんと苛まれてゆくのだが、それを静かに、だが激しく描いている。 表向きはすごく静かな作品だが、ドイルのカメラワークは少年の内面の苦しさ、激しさを如実に捉えていると思う。 特にシャワーのシーンが印象的だった。 殺人を犯したことによる良心の呵責というテーマは、古典文学でも見られる普遍的なものだが、その苦悩に悩むのが10代のスケーターの少年というのもよかったと思う。 昔の古典作品ならその意識に苛まれることによって、人格が崩壊するほど苦悩したりもするのですが、パラノイドパークでは彼は表面上は普通に(もちろん混乱、焦燥は秘めていますが)淡々と生活しています。 そのへんもリアルでしたね。 彼は結局、手紙を書くことで一区切りというか、とりあえずの罪の浄化にあてたようですし。 そのへんはすごく現代的なバランスだと思いました。 彼はオーディションで採用された素人らしいが、さすがガスだけあってそういう配役は最高。 他の出演者もかなりリアルです。 あとガスの映画はファッションエディターやスタイリストからも支持されてることは有名ですが、今回も現代スケーターのリアルなファッションは最高ですね。 カメラワークもガス独特の人物を背後から撮っていくショットは健在でした。 自然の中で罪の独白の手紙を書いている少年は絵画のように美しいショットです。 ただやはり佳作でしょうか。 おいしすぎるテーマ、キャスティング、映像と非常にマッチした音楽などどれも一級品なのですが、何かもう一押しあれば、文句のない作品になってた気がして、何だか惜しい気もします。 ただこの足りなさ(余白)はガスの映画独特のものですよね。 語り切らないで計算ずくで少しの余白をあけているかんじもします。 そこはおのおのの解釈で、この映画の見方をすればいいと思います。 ただ佳作としましたが、何回も観たくなる作品であるのが間違いないですね。 現に私はもう見たくなってますw 激しい衝撃を与えるような名作ではありませんが、スローモーションで殴られているように徐々に衝撃を伴ってくる作品だと思います。

  • ぱいん☆

    4.0

    センシティブだね、多感だね、

    この監督の映画の語り口は、独特のセンスで彩られ、その品の良さも、センシティブな感情表現も、(美少年を見出す能力も)最近作に負けず劣らず、本作でも、ガス・ヴァン・サントの独壇場であります。 映像が美しいのはさることながら、音楽の使い方も、不快なところスレスレで、私たちの敏感な感覚部分に訴えかける絶妙さ。素晴らしいと言うのが正しいかはわからないけれど、他の監督に侵すことのできないこの監督の個性が確立されつつあります。 という御託は置いといて。 私が特に気に入ったのは、どこかよくわからないトンネル(パラノイドパークの中?)を、少年がスケボーで行ったり来たりするシーン。ああいう、螺旋を想起させる映像って、人をどこか不安にさせます。トンネルの外は光に満ちて、それが見えているのに、ただトンネルの中を、スケボーでぐるぐるするのです。なんだかそのぐるぐるを観ていると、いつのまにか、映画とは全然違うことを考えていて、あぁ。私の人生はどうなってしまうのだろうか。このままでいいのだろうか。このままでいいわけないけど、あぁ。働きたくない。明日会社行きたくない。でも堕落もできないの、小心者だから。あぁ。メールの返信はくるのだろうか。とかなんとか、いろいろ不安なことが頭の中でぐるぐるするわけです。そして、自分の小ささを再確認したりなんかして、主人公の少年の、「僕らの日常の問題とは別に、世の中にはもっと大きな何かがある」に、嘆息するわけです。 という私のことは置いといて。 この映画自体、そして主人公の美少年(よくもまあこんなかわいい子を見つけてきますね)の美しさにもかかわらず、この映画全体を覆っているのは、不安や恐怖です。主人公は、そこから目を反らして、一見、何事もなかったかのように日常を過ごしていくわけですが、既に起こってしまった何事と向き合わずには済みません。冒頭から最後まで、少年が、ことの次第について書き綴っているシーンが何度か出てきますが、それを見ると、少年は、冷静に、この事件を捉えているように見えます。ですが、その、「書く」という行為に至るまでの少年の葛藤、焦燥、おびえ、不安定さ、もろさ。時系列がバラバラなだけに余計、その少年の壊れそうな感情が繰り返し、繰り返し、私たちの中に入り込んでくるのです。 両親の離婚のストレスで精神が病んでいる弟がとりとめなく話す空想の話。あんなに楽しそうに、お兄ちゃんに向かって話をしているのに、なんて不安を煽るシーンなんでしょう。こういった細部をとってみても、不安や恐怖を表現したい監督の意図が明確に伝わってくる。やっぱりすごいですわ、この監督は。 ただ、このスタイルにこだわりすぎないでほしい気はします。もちろん、最近作と全く一緒というわけではないけれど、この人はこういう撮り方をする、という型に、下手をするとはまりそう・・・。前に見た『パリ・ジュテーム』の、ガス・ヴァン・サントの小品は、本当に素晴らしかったので、そのラインや、本作のラインを守りつつ、もっと違うこともやってみてほしい。コメディとか、いかがですか・・・?

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