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レッドクリフ Part I
2008年11月1日公開

レッドクリフ Part I

RED CLIFF: PART I/赤壁

1452008年11月1日公開

はぬろ~

4.0

ネタバレ中国故事辞典

ストーリー 起 開始数分で物語に引き込んでくれるか? 開始数分間は、三国志を知らない人に説明してくれるパートがある。 これほど有名な三国志の内容を知らない人がいるの?と思うかもしれないが、私は全く三国志に興味がなかったので、この説明は意外と助かった。 その後30分間、「新野の戦い」が描かれ、その中で孔明、関羽、張飛、趙雲などの将軍の紹介がされる。 劉備が徳のある民思いの君主であることもよく描かれていた。 中華街で必ず見かける関帝廟の主「関羽」が神格化される強さがよくわかる。 承 共感やミスリードなどで退屈しないように工夫されているか? 呉に同盟を結びに行く孔明。 ここでも、周瑜、甘興などの将軍が紹介される。 なかでも、このパートには、水牛を盗まれた民にお返しをするところや、馬の出産、孔明と周瑜の琴バトル、孫権のトラ狩り、わらのたとえなど、「中国故事辞典」のような小話が満載で飽きさせない。 転 意外な展開で驚かせてくれるか? 赤壁に陣を構えて曹操を迎え撃つ、劉備、孫権両軍。 初戦は水軍ではなく、騎兵による陸戦だった。 とくに意外な展開はない。 ここまで、非常によくできていて楽しませてくれたが、戦闘シーンはやはり演出過度と言わざるを得ない。 将軍たちが一人で大人数を相手に馬から降りて戦うのは違和感あるし、いくら何でも強すぎだろ。 まぁ、ワイヤーアクションとかCGを使った無茶なアクションは目立たず、許せる範囲かなと思う。 結 伝えたいことは伝わったか? オチはあるか? さて、陸戦に勝った劉備、孫権両軍の宴では、孫権の妹が劉備を失神させてしまうが、気付けに「人迎」のツボを押さえているのが見もの。 人迎はとは鼻の下の正中線上のツボだが、こうした「気付け」に使うことがある。 いい映画はこういう演出が必ずあるものだ。 古き良き中国は、共産党支配によって跡形もなく滅んでしまったが、こうした部分にその香りが残っていることをうれしく思う。 物語は、これからというところで二部へ続き、二部への期待も大きい。 配役 金城武はともかく、中村獅童が出ているのに違和感。 なんで? 関羽、張飛の配役は、嘘のようにイメージ通り。 演出 演出も非常によくできていて、周瑜と孔明のよりを交互に映して会話させるなど面白い。 映像 こうした大きな規模の合戦映画では、「天と地と」が思い出されるが、あれに比べるとかなりよい。 天と地とも、何万人ものエキストラを使って合戦シーンを演出していたが、まったくダメだった。 なにがって、歴史的考証とか、陣形の全貌とか、何もかもダメだった。 レッドクリフは鳥瞰で全体も把握でき、大人数で「戦」をしている感じが非常によく表されていた。    音楽 何よりも秀逸なのが「音楽」である。 何を隠そう、この映画を見ようと思ったのは音楽がきっかけです。 レッドクリフのテーマ曲である「久遠の河」を聞いて、本当に中国の長江の風景が浮かんできた。 その雄大な風景の中で、人間がおろかに戦をするイメージが出てきて不覚にも涙さえ禁じえなかった。 すばらしいの一言。 明日はパート2見ようっと。 ちなみに、10年前に一度見ようとして断念した。 その理由は、キャラクターがインパクトありすぎて、歴史ものというより漫画みたいだったからだ。 まぁ、三国志は個性強いキャラがたくさん出てくるので仕方ないのかな。

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