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永遠のこどもたち
2008年12月20日公開

永遠のこどもたち

EL ORFANATO/THE ORPHANAGE

1082008年12月20日公開

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4.0

ネタバレホラーというより哀しいダークファンタジー

ホラー映画で印象的な作品を連発するスペインから登場したこれまた忘れがたい良作。終始ダークで静かな雰囲気が漂い、なんとも哀しい結末を持ったこの作品は、やはりスーパーナチュラルなものを描いた同国の秀作「アザーズ」を彷彿とさせる。 特筆すべきは脚本の出来の良さだろう。日本的な霊魂の概念にも通じるおどろおどろしい雰囲気づくりも上々だし、幾重にも張り巡らされた伏線がしっかり回収されているのも高ポイント。ストーリーに重要な小物の使い方も上手い。 そして、自らの命を絶つことで子供たちとあの世で「永遠に生きるしあわせ」を選んだ主人公の死生観にはやりようのない切なさを感じずにはいられない・・・このラストこそが本作をホラーを越えた哀しいダークファンタジーへと昇華させていると思う。(この世界観は製作総指揮にクレジットされるギジェルモ・デル・トロの趣味そのものだな) 監督のJ.A.バヨナの確かな演出の力量を感じさせる内容であり、後に「ジュラシックワールド」の監督に抜擢されるのも納得だ。 しっかり怖がらせてくれて、最後にホロリとさせてくれる深い余韻を持ったこんな個性的なホラーがあっても良い。

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