2008年10月25日公開

リダクテッド 真実の価値

REDACTED

R15+902008年10月25日公開
リダクテッド 真実の価値
3.3

/ 127

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25%
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8%
作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(80件)


  • dkf********

    2.0

    デパルマ監督の衰えが顕著な失敗作

    大傑作から失敗作まで波の多いデパルマ監督にあってこれは明らかな失敗作。 米軍兵士によるイラクでの蛮行を告発するモキュメンタリーだが、もはやテーマ、手法とも陳腐で手垢のついたもの。内容よりもビジュアルを重視したかのような技巧的な作りはドラマ性が希薄で、技巧だけではメッセージは伝わらないという悪しき典型になってしまっているように思う。まるで監督が自分の才能の衰えを技巧でごまかしたような印象も感じられて、見ていて痛々しささえ感じた。 上映時間も90分。脂の乗り切っていた80年代には3時間近い大作も剛腕で魅せてくれたデパルマとは思えない小品ぶりも全盛期を知るファンには何やら寂しい限り。まあ、こんな映画を3時間見せられても困るのだが。 これでヴェネツィア映画祭銀獅子賞授賞だそうだが、それは本作への純粋な評価ではなく、デパルマへの功労賞的な意味合いもあったのでは?と思わずにはいられない。

  • sou********

    2.0

    虫唾が走る。鬼畜が基地からやってくる。

    のっけから、この映画はフィクションである、実際の事件を元に描くが事件前後は想像である、証言者のコメントも本物じゃないです…的なテロップ。 う…む? 妄想? どのように観たら良いのやら…悩む。 そもそも、映画で実話ベースってそんなもんでしょ。より嘘っぱちに仕上げました、って意味か? と、 オープニングを観て、一旦DVDを止めてレビューした。 だって、興ざめじゃない?最初のお断りとしては…。 ここから先は、鑑賞後のレビュー。 どうも、観た事がある…ような気がする。あるいは、似た映画だったのか…。 そもそも、こんなミスをなくすために、映画を観たらレビューを残す事にしたのだ。その作業を怠ったか?これは、僕の中で稀な出来事だ。 ただ、エンディングの、本物っぽい民間人の戦争被害者の写真の数々…。かなり衝撃的で、僕が忘れるタイプの映画だとは思えない。 きっと、こんな感じだと思う。 虫唾が走るアメリカ兵の戦争犯罪に、怒りを覚えて途中で観るのをやめたのだ。 正直、最低で最悪にして、身勝手。 戦友のテロによる死亡が理由という、復讐を建前に使った極めて卑劣な戦争犯罪だ。 この犯罪を犯す事で、戦友の名誉を守れるのか? 仲間の死を汚している。 ストーリーが最悪なのだ。お話として嫌悪する。 この事件を使った問題提起が、製作者たちの想いだろう。その想いを受け止める前に、1度目の鑑賞はリタイアしたらしい。本当に腹立たしい戦争犯罪だ。 映像としても、あまり好きじゃない。兵士が残したハンディカム、ホームページに投稿された動画、現地メディアのカメラ、スカイプの映像…多種多様なカメラを使った感じで編集しているが…わざとらしく、微妙に拙い。 多様なカメラを使用する事は内容に合致すると理解するが、手法的にはオカルトホラーなんかじゃ結構洗練されてきている技法なので、もう少し見やすい編集が出来たのでは?なんて思う。2007年作品か…。当時の技法は、どうだったかなぁ…。RECが同年なんだよなぁ…。残念ですね。 反戦というメッセージでは、結構なお釣りが出る内容。 怨嗟が連鎖するのは普通にあり得る事。そもそも、戦争が無ければ、こんな事も起こらないし。 この消化しがたい腹立たしさこそ、映画としての価値かもね。

  • blue

    4.0

    忘れちゃいけない

    カッコイイ戦争映画がヒットを飛ばす中で、その闇の部分を描いた異色の映画。 本作でレイプされ殺されたイラク人家族だけじゃなく、戦争になれば民間人が必ず巻き込まれる。 いくらカッコ良く描いても、そのことだけは忘れちゃいけない。 かく言う私もカッコイイ戦争映画は好きです。その内容は決まって良いものアメリカ軍、悪者アラブ人というもの。 そして、少数のアメリカ兵がアラブ人の大軍から命からがら生き延びるという筋書きばかり。 その中でアメリカ兵は死んでも数人ですが、アラブ人は何十人じゃきかないくらい殺されます。 確かに、殺されるアラブ人は銃でアメリカ兵を襲ってくるので、殺されて然るべきかもしれません。 しかし、問題は何故あんなに大量のアラブ人がアメリカを憎み、銃を取り立ち上がったかということです。 それには宗教や人種などの問題が絡んでくるとはいえ、アメリカに一片の非の無かったとは到底言えません。 私達、日本人は洋画と言えばハリウッド映画がメインです。つまり、アメリカ目線の映画しか知らないんです。 しかし、アラブ人にはアラブ人の言い分がきっとあるはずです。それを映画や本にできないのは、発信力がないからです。 本作の監督、ブライアンデパルマはアラブ人の立場寄りで映画を作った、言わば少数派です。 戦争は絶対にあってはならないことです。しかし、現実には人類史で戦争がなくなったことはありません。 つまり、リアリスティックな目でみると世界ではいつの時代も食うか食われるかの関係が続いているということです。実際、これら中東での戦争も石油利権を狙った欧米の思惑が少なからず原因となっています。 であるなら、安易な反戦思想では逆に無用の戦争を生みかねません。チベットが丸腰であった為に、簡単に中国に侵攻されました。昔の話ではなく、ごく最近のことです。 その後のチベットの様子はご存知の通り。武器もない為、自らに火を放ち焼身自殺をユーチューブを通して世界に発信するくらいしか対抗手段がありません。 本作から日本人が学ぶべきことは、安易な反戦、厭戦ではありません。 中国がいよいよ活発化しています。中国軍はアメリカのように優しくはありません。ウイグルの虐殺で証明されましたが、中国軍は一晩で5,000人を虐殺し、レイプする連中です。 本作の中での虐待されるアラブ人は、将来の日本人かも知れません。 本作が目覚めの一作になることを願います

  • y_shop

    4.0

    世界の現実に目を背けてはいけないと思った

    映画的なカタルシスは無に等しい。絶望感と虚無感だけが残るが、現実を知るという意味では鑑賞するに値する作品だろう。 公開から10年経過しているがこの映画に描かれている状況はいまだ改善されていないし、むしろ世界中に広がり悪化していっているように思える。 しかしエンディングに流れる女性や子どもの実際の遺体を見て涙しているだけでは何も始まらない。 「傍観者になるな!」がこの映画のメッセージだ。

  • hiy********

    2.0

    星2

    30点

  • カカオ

    5.0

    価値ある映画

    以前から気になっていたものの、 個人的に戦争映画はあまり観る方でないので、 なかなか手を出さずにいた作品。 偶然スカパーでやってた。 観終わって『正義』を考えた。 わたしの正義、他人の正義、 みんな少しずつ違くて、そのズレが悲劇を生むんだろうか。 どの正義が正しいかはほぼ多数決に近いのが現状? ここで問われる正義は2つ。 戦争の正義と報道の正義。 全く質の違うものながら、複雑に絡み合う2つ。 例えば 凄惨な銃撃戦の最中にシャッターを切っているのは罪なのか、 逆にその銃撃戦を世界に伝えようという行為は称賛に値するのか、 答えは人それぞれ。 このレビューもそう。 どんな内容でも思ったことを正直に書いていいのか、 他人が読んで不快に思うことは書いてはいけないのか。 わたしはこの映画の中で起こった事件で 単純に米兵に嫌悪感を抱き、 絶対に裁かれるべきと思いましたが、 それは多分一般人で、女性で、日本人で、っていういろんな環境の中で育まれた正義感。 アメリカ人で、男性で、兵士で、だったら、違う正義があるのかな。 ……… ねーよっ︎︎ と言いたい。 バカ兵士め。 結局何が正しいかは正解は出ない。 でも私たちはチョイス出来る。 間違えたくない。 そして違う意見をただ排除はしたくない。 意見を闘わせることで、少しでもお互いの正義に近づくといい。 あ、それが出来たら戦争にはならないのね…。 何か稚拙な文章ですみません。 ただただ観終わって思ったことをそのまま書いてしまいました。

  • kin********

    5.0

    真実から目を逸らすな

    この映画はイラク戦争の事実を正直に語られた、それだけの映画です。 我々日本人は普段平和な日本からイラクでの米軍の実情が必ずしもしられていたわけではない。 ところが、現実は全く違い、ただただ怒りと復讐に燃えた米兵が一般市民へとその猛威を振るうという恐ろしいこと。 そしてその事実は強いものによってかき消されてゆくこともそこにあります。 考えてみるとただ身近でもこの関係は成り立ちます。 強いものによって弱い者は真実を潰され、闇へと葬られます。 これと似ていると思ったのが、あの旧日本軍、「南京大虐殺」とも重なります。 日本は戦争には負けましたが、その後も中国にとって日本は強い国であり、時間やコツがあればいくらでも戦争の事実をリダクテッド(編集削除)する事は可能です。 あとは現代に持ち込み、右翼が「シナの妄言」と言って事実をさらに貶めるだけのこと。 既にリダクテッドという行為は日本にもあり得るということがここで気づかされました。 強い者が勝ち、弱い者が滅びる。 近いうちにさらにリダクテッドが身近に行われるのもおかしくはありません。 その時、いかに事実を求め続け、真実を追い求める積極性を私達は身につける必要があります。

  • くま既知

    3.0

    ネタバレデ・パルマからキューブリックへの返答。

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • mal********

    3.0

    救いのない状況の中から救いを見出すこと。

    2008年に公開された映画です。監督はブライアン・デ・パルマです。 イラク戦争で実際に起きた少女暴行事件と一家惨殺事件をもとに映画化された本作ですが、作りとしては戦地にいる兵士のホームヴィデオを通してほとんどが描かれたドキュメンタリータッチの映画です。 ニュース映像でしか知らない戦場の真実の現状なんて知る由もありません。ただ、こうして(映画ではありますが)多少でも過酷さと悲惨さは感じることができ、更にはそんな状況下でかろうじて平常心を保つことができる人間もいれば、いつしか理性や人間性を失う人間もいることを淡々と見せつけられてると?戦争反対?と言った正論も、?アメリカの唱える平和は欺瞞だ?という批判的な言葉さえ安易すぎると感じさせられます。 そういう意味で本作の意義は大きいとは思いますが、それじゃこれから先も何度か本作を観るかというと、正直なところそんな気分にはなりません。まあ、裏を返せば本作はそれくらいシビアな問題を描いているということなんですが・・・。 ただ、映画のラストで陰惨な事件を告発し、アメリカへ帰還した兵士がうつろな表情で語る言葉に人間の弱さと正しさを感じられたのは大きな救いでした。

  • mos********

    1.0

    ネタバレレベル低いんじゃ?

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • xbd********

    2.0

    ネタバレフィクションの記録です。

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • hal********

    5.0

    ドラマチックではないけれど

    久しぶりにいい映画だと思いました。 静かに、しかしラストに向けての激しい葛藤の展開が素晴らしかった。マッコイが戦地に立つ心理を感情を震わせながら的確に語るラストシーンが印象的でした。 一般的な戦争ドラマ仕立てにしたら伝わらないものがあっただろう。 メッセージは、マッコイの葛藤とエンディングの被災者の映像に込められていると思います。

  • enm********

    3.0

    わかってはいすますが

    戦争時において軍内にてこういう事件が起こることは予想にたやすいことですが、実際の映像で知らされることは心が痛みます。負の連鎖 狂気の中にいる人間の本性を知る映画です。

  • chi********

    5.0

    デ・パルマの挑戦を応援したい

    久々に“打ちのめされる”映画だ。 とにかく、監督の反戦へのメッセージが直球。 こんな直球の反戦映画、最近珍しい。 個人的な2008年度ベスト3に入る『告発のとき』も 同様にイラク戦争を扱った傑作だったが、 トミー・リー・ジョーンズ演じる父親の知る“戦争”と その息子が体験する“戦争”の違い、 つまり太平洋戦争とイラク戦争の違いを描くなかで イラク戦争の異常性を浮き彫りにした。 トミー・リー・ジョーンズが最後に揚げる 反対の星条旗は、アメリカのSOSであり 戦争に関わったらみんなが被害者になるというメッセージによって 反戦を訴える『告発のとき』とは違い、 本作『リダクテッド 真実の価値』は徹底的にアメリカを悪として描く。 「みんなが被害者?なめたこと言ってんじゃねぇ!」とばかりに 自国アメリカに対するデ・パルマの 強い強い怒りに、私は胸を打たれ、打ちのめされたのだ。 ベトナム戦争では、戦地での悲惨な写真や映像が アメリカ内の反戦運動を引き起こした。 しかし、イラク戦争は政府の規制によって、 そういった写真や映像が入ってこないという。 ベトナム戦争で、アメリカ政府が学んだことは 戦争の無意味さではなく、 「反戦運動を起こさせないようにするには、メディアを規制すること」。 そんな自国を批判するデ・パルマの勇気ある挑戦を、私は全力で応援したい。 私の周りでは、「この映画怖そうで、観たくない」と言う人が多い。 でも『闇の子供たち』は観たいんだそうだ。 なぜ?と聞くと 「子供を買うお客さんって日本人もいるんだって聞いたし」と言う。 ちょっと待って。イラク戦争は対岸の火事ではない。 私たち日本人だって支えた戦争なのだ。 私にしてみれば、イラク戦争は自分には関係ないと思っている 日本人の方がよっぽど怖い。 とにかくこの映画を観て考えてほしい。

  • sea********

    5.0

    米メディアは当然、黙殺、無視するでしょう

    レビュアーの方のお薦めで、その翌日、観に行った。 鑑賞中は「所詮、“自由の国”のやっている事なんて、こんな事だよなぁ。何を今さら。」くらいにしか思わなかったが、観た後、文字通り軽い吐き気を覚えたのも事実(最初は、あれ? 腹減ってないな、という自覚しかなかった)。 この映画は、2006年にイラクで実際に起きた、アメリカ陸軍兵士4人によるイラク人少女をレイプした上、家族を惨殺した事件を基にした、フィクションである。 ドキュメンタリー調なので、この点をクリアにするのはフェアな事であると同時に、それをわざわざ冒頭で伝えるところがシニカルであり、あざといと言うか上手いと言える。 それで、監督は、ブライアン・デ・パルマ。 すぐに、ベトナム戦争中の同様の事件を描いたショーン・ペン+マイケル・J・フォックス主演の『カジュアリティーズ』を想起される方も多いだろう。 映画パンフによると、デ・パルマ自身「イラクでベトナムと同じ事を繰り返しているから、(この作品を)撮った」と述べている。 また、『カジュアリティーズ』の時は映画化権をすぐに取得したものの、内容と費用の大きさ(数千万ドル)のため出資先が見つからず、映画完成まで20年以上掛かってしまったが、今回はHDビデオで撮影するため500万ドルの制作費で済み、ケーブルTV局から出資を受けた(パンフより)。 ところで、私は「反米」でも「親米」でもなく、日本という自分の生まれた国に言うべき事は言って欲しい(世界中のほとんど全ての国では当たり前にやっている事だが)とだけ思っている、念のため。 この映画のチラシは2種類あって、ひとつは通常の上質な紙を用いカラーで作成された宣伝文句も控え目なもの、もうひとつは、わら半紙を少し上質にしたような紙に(意図的なものかは不明だが)インクのない地に黒と赤だけを用いたコストカットを印象付ける、おそらく後になって、作られたもの。 後者には「米国マスコミが抹殺」とあり、笑えないのが「マイケル・ムーアも黙るタブー」というコピー。 私もこの映画で、この事件を初めて知った人間だが、そもそも米メディアでもほとんど取り上げず、作品も上映自体されたかどうか言及されておらず、そこまで、実態を把握出来ていないという事だろう。 (一応、終わった事になっている「イラク戦争」だが、“テロとの戦い”って何だ、そもそも。殺戮しまくっているのは女性と子供、民間人ばかりではないか。「テロとの戦争」、もっと厳密に言えば、世界で唯一の大国で、“自由”だとか、“正義”を謳っている、世界で一番の軍事力を持つ(そして、世界中でそれを行使している) 好戦的な国家による、“石油欲しさゆえの”「イラクへの侵略行為」ではないのか? 開戦時にも国連や国際世論に一切耳を貸さず、(正式な理由にしてはいないらしいが)大量破壊兵器を所持していると言いがかりをつけ、その軍事行動を『イラクの自由作戦 (Iraqi Freedom) 』とか言っている始末。殺害されたイラクの民間人は、100万人とも150万人とも言われているが、軍隊以外にも民間の軍隊に引けを取らない程の武力を持つ民間の警備会社というか傭兵警備も現地で人を殺しまくっている。自分のクライアントの安全以外は眼中になく、彼らの目で危険だと思ったイラク人を殺し放題。イラクの人を人間と思っていないどころか虫けら同様の感覚なのだろう、危険な害虫といったところか。この傭兵会社についてはNHKの番組でやっているくらいだから、現地では日常茶飯事の事柄なのだろう)。 そもそも、アメリカは国家として200年余の「戦争を知らない国」。 南北戦争は内戦である上、規模も悲惨さも今の戦争と比較するものでもないし、真珠湾攻撃にしても本土は痛いとも痒いとも思っていやしない(本土の人間はハワイの人達を相当見下しているところがある。太平洋戦争開戦後のアメリカ軍の快進撃を考慮すると、ハワイは“捨て駒”)。 アメリカ本土は戦場になった事がなく、実際の戦争の惨状を体験していないどころか、アメリカ人は(自分たちが)“戦争がどんなものか知らない事”すら知らない、自覚がない。 だから、ベトナム戦争時、戦場からのリダクトされていない残虐な映像に大混乱になったのだ。 ‘83年、『ザ・デイ・アフター』という核戦争が起こってしまったTVドラマに、米国ではかなりの反響があったが、あんな甘っちょろいものを観て(マンガ『はだしのゲン』と比べたらメルヘン)知ったような顔をしている国が腐るほど核兵器を持っているのだ。 スミソニアン博物館には原爆を投下した爆撃機エノラ・ゲイ号が展示されているが、広島の惨状を共に展示しようとした時は退役軍人(ヴェテラン)の反対により中止になった「言論の自由のある」アメリカ。 そして、この作品の事件をほとんど全てのアメリカ人は知らない。

  • tan********

    5.0

    【至急必見】デ・パルマの「真実」への挑戦

    「できれば早く観ていただきたい」と強く思い、至急書きます。少し乱雑な文章になるかもしれませんが、重要な核心に触れないことにだけ気をつけて書きます。わかりづらい文章でしたら、お許しください。 「リダクテッド」とは、「編集済み」という意味。この映画は「フェイク・ドキュメンタリー」「フィクショナル・ドキュメンタリー」("ある一部分"を除き。"ある一部分"は、観ると、"その真意"がわかります。)。ただ、わかっていて観ても"ドキュメンタリーじゃないのか?"と錯覚するような作られ方をしています(言葉で具体的に説明するのは不可能です)。 「ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞(監督賞に該当)」を受賞しながら、米国本国では公開に際して「マスコミの黙殺など」があったそうです(この詳細に関しては、劇場には2種類の広告チラシがあったので、それかパンフレットにて手にとって読んでみてください)。政治的な背景等を想像して観てみると、更に伝わることも多いでしょう。 少し古い例えを出します。前置きしておくと、作風は全く別物です。「反戦映画」として僕はこの映画タイトルをよく出します。 ポール・バーホーベン監督がかつて「スターシップ・トゥルーパーズ」で、思いっきり「軍国プロパガンダのような」物語を作り、兵士達が無残に殺害されたりする描写はリアルに映像表現しながら、映画自体は徹底して「軍国プロパガンタ」を徹底的にコケにする皮肉たっぷりに作りました(乱暴なまとめ方ですが、僕はあの映画をそう観ています)。 対してこの「リダクテッド」は、「フェイク(インチキ)ドキュメンタリー」でありながら、前述したように錯覚してしまうほど映画全体に「リアル」な表現が覆っていて、直球。それでいて映画の存在自体が、「マスコミ」と「映画・ドラマ」の関係性を思いっきり皮肉っています。 そしてあらゆるセリフにも「皮肉たっぷりのメッセージ」が込められています。 (例として自分が感じたもの1つのみあげると、「僕のカメラは、嘘をつかない」。他たくさんの皮肉メッセージは、実際に観て判断してください。これ以上のがたくさん出てきます。) 例に挙げた上記セリフの場合は「直球」とも取れるのですが、出てくるメッセージが観客にそれぞれ別の判断をさせるような感じになってます。 「反戦映画」として最も僕が重要要素としているのが、登場人物の人間描写の深さです(実際当たり前なんですが、これが疎かにされていると感じる凡作駄作も個人的にはあります)。 例えば前述「スターシップ・トゥルーパーズ」も、「ごく普通の若者」(←ここ重要)が、それぞれの経緯で戦争に参加してしまって、相当酷い目に合いながらもその戦場の中での兵士達の変遷をしっかり描いてます。 「リダクテッド」も、序盤は比較的淡々と「ごく普通の若者」の背景を説明し、「ある事件(強姦殺人ではなくまた別の。観て知ってください)」が発生していくあたりから大きく彼らが変化していくことが、一瞬の気を抜く暇なく描かれていきます。 ここまでにしておきます。最後エンドロールが終わるまで、席は立ちませんでした。 僕らは「メディア」から情報を得ることは否定できないです。けれど「何を信じるか」は、本当に意識していなくてはならなくて、ぼんやりしていたら知らず知らずのうちに「盲信」していくんじゃないだろうか。 だから行き着くべき「自分の真実」が人それぞれであっても、きちんと意識しながら情報をきちんと判断し取捨選択して、「自分の真実」を見つけようとしていなくてはいけないと思う。答えなんて、すぐに出せるわけがないんだから。 これは「メディア」に限ったことじゃない。 きっとブライアン・デ・パルマは、反体制映画を作りながら、強くアメリカと、アメリカ人を愛しているはずです。 「反戦映画」の枠を超えた、ブライアン・デ・パルマの「果敢な挑戦」にして「大傑作」。「超」が付くほど「反戦映画」

  • kit********

    4.0

    ハゲだったのに驚いた

    偽ドキュメンタリーな割に登場人物がそれっぽく描き分けられすぎていて、ぎこちない劇映画を観た印象が残ってしまい、必ずしも出来がよいとも思えないが、「スネーク・アイズ」なんて映画にもちゃんと描かれていた、デ・パルマの「戦争」に対する嫌悪がモロに出ており、力作と思う。 冒頭の「これはフィクションである」という宣言にガツン。デ・パルマはここで事実ではなく「真実」を描くことを宣言したに等しい。米兵にキリスト教臭さをあえて避けていると思えるあたりがヌルいが、アメリカ人によるイスラム女性への陵辱行為がハッキリと描写されていて、ちょっとヒヤリとする。ラスト1枚のスチールとともに、「イスラム」への侮蔑と蹂躙がストレートに描かれている(あれはやはり頭髪の露出に注目すべきか)。また、楯になるのは外国人(メキシコ人)、手を汚すのはホワイト・トラッシュ。それらによって守られるのは結局マッコイ(米国本体)という構図も辛辣かつ適確と思える。これらの「真実」は編集された正史に対して、想像力で編集した「映画」として観客に提出された。デ・パルマはかなり挑戦的なのである。 だが、最後の告白シーンのいかにもなデ・パルマ調、また、血を追うイスラム戦士のカメラが映画的だとか、軟化させることも忘れない。 【メモ】2006年7月1日の米軍公式発表/バグダッド南方マハムディヤで米兵たちがイラク人女性をレイプしたあと家族ともども殺害/兵士たちは1週間ほど前からその家族の動向を「調べていた」/米兵は女性を他の3人の家族から別にし、彼女をレイプしたあと体に火をつけた/そのとき既に他の家族3人は殺害されていた/犠牲者の1人は子どもだった/米軍当局者は宗派間暴力による犠牲と思っていた/イラク当局は米軍兵士が一家を殺害したという報告を受け取っていたがイラク政府のコメントはなし

  • yh4********

    4.0

     リアルに、無残に、冷静に……

    本作こそ、イラク戦争に対しての反戦映画だと言える。リアルでドキュメンタリーっぽさの作り、間にはネットでの動画やニュースを入れるところはよく工夫されていると思った。『ハートロッカー』では、そこまで生々しさは無いんだけど、兵士たちの悩みというものがはっきり言葉にされなずに表現するという感じの印象を僕は受けた。本作では、処刑シーン、検問所のシーン、強姦・放火のシーンと、どれをとってもリアルでむごい。そういった点というのは、かすかに、エンターテインメントとしても見せる力(画像からの刺激という点で)もあり、邦題の通りに真実の価値というのを見せているのかもしれない。だけど、そういった主題で、ああいう撮り方をするなら、最後にマッコイに語らせるシーンはやっぱり真実じゃないと思う。あれは観ていて(内容としては悪くないとは思うんだけど)、編集側というか監督側の主観が入っていると思わせる(当然、入っているでしょう)ところなので、全体の構成を考えたときに、すべてドキュメンタリー風にして欲しかったなと思う。  正直、今、僕が上で述べたシーンがあるからこそ、ドキュメンタリっぽさがあるじゃないかと思う方がいるかもしれない。僕はあなた達の見方が正しいと思う。だけど、『ハートロッカー』を観ていて、むごいシーンを入れることなく、兵士達の苦悩する姿とか何もしゃべらない点があるからこそ戦争の悲惨さ、人間が感性では絶対に受け入れられない点が表現されているのだと思った。そんな思いがあったからこそ、最後のマッコイの告白は、その前のあの二人の兵士の嘘で固められた告白と同じようなものだと思ってしまう。 う~ん、何だろう。仲間たちに脅迫されたら抵抗できないかもしれないけど、本当にあれがいけないんだったら、自分の命をかけてでも止めろよという思いもあったから、こんな激しいことを言ってしまうのかも。実際、戦争の状況を知らないという点、男の計り知れない性欲という点、そういった点を考慮すれば、上のことは自分が戦場に行ったときはもしかしたら守れないかもしれない。けど、やっぱり……、僕にはあの告白は要らない。  僕が観て、面白い(興味深い)と思った点は3つある。一つ目は、検問所で、2,000人ものイラク人が殺され、その中でもアメリカ軍が戦う対象となる人物はたった60人で、たくさんの罪なき人を殺せるような仕組みになっている点。これは単純に驚いただけでなく、よく考えてみれば、中東でのデモでも政府側にも、アメリカ軍人が犯してしまったような命への軽視という麻痺が起きているんだろうなと思ったら、戦争という状況は何が何でも作り出してはいけないのだと強く思わせられた。  二つ目は検問所で使われているクラシック曲だ。『ヘンデル:ハープシコード組曲第2巻より第4番ニ短調から「サラバンド」(弦楽合奏による)』あるホームページによると先のクラシックらしいが、これは兵士達の姿とこの曲が深く心に染み入ってきたのを感じた。  三つ目は無音のエンドクレジットだ。最近はどんな映画も曲を流すし、揚句の果てには、映画のリズムと違う曲も流したりするけど、この映画では無音でエンドクレジットを見送る。気に入った点は、サソリにアリたちが群がるカット。

  • a6m********

    1.0

    拙劣

     映像表現が拙劣。これにつきる。兵士の趣味で撮影したビデオで物語が進められていくが、これが全然真実味がない。期待を裏切る反戦映画。

  • ara********

    4.0

    ネタバレ欲望

    このレビューにはネタバレが含まれています。
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